「カリカリ……
Dear ルクス
君は元気か? わたしは今のところは元気だ。
一昨日の上陸作戦は成功に終わり、運良くわたしは生き残ることができた。
あれは地獄だった。
ドイツ軍の銃弾の雨と砲撃による水柱に怯えないヤツはいない。
だがそんなことに構わず上陸用舟艇の操舵士が「Clear the ramp! 30 seconds!(上陸開始30秒前)」と叫んで、舟艇のハッチが開く。
それと同時に前列の味方兵がドイツ兵の砲火をあびて倒れていく。
何もできずにだ。
わたし達歩兵はまるで弾減らしの案山子だ。
海岸を見ると、鉄骨や木で作られた障害物が多数置かれているのに気付いた。
これは連合軍の舟艇や戦車が接近するのを防ぐ目的で、ドイツ軍が用意したものだ。
皮肉なことに、これが銃弾をかわすための唯一の遮蔽物にもなった。
ドイツ軍はMG42マシンガン、75mm対戦車砲、88mm対戦車砲などで武装していた。
米軍は、シャーマン水陸両用戦車96両を上陸用舟艇に乗せて揚陸させようとしたが、27両が波に飲まれて水没。
当初予定していた戦車による援護が期待できない状況下で、上陸用舟艇に乗ったわたし達はオマハ海岸への上陸を開始した」
「酷い話だ。
戦車の援護無しでどうやって戦えって言うんだ?
結果は案の定だ。
多くの仲間が死んだ。
だが、この作戦が成功したということはこの戦争も長くないだろう。
故郷に帰れる日もそう遠くない。
ラジオでは、ナチスが罪もないユダヤ人を毎日何万人も殺していると言っている。
酷い話だが、だからこそわたし達も戦える。
毒ガスで民族浄化なんてしてる連中は放って置くわけにはいかない。
ところで困ったことが起きた。
何の因果か知らないが、上から特別な命令を受けたんだ。
とある二等兵を救出しろ、だとさ。
ふざけるな。
と、思ったよ。
上陸に成功したって言ってもここは敵地だ。
ドイツ軍がうじゃうじゃいる中に迷い込んだ二等兵を探すんて自殺行為だ。
そもそも1人の命を救うために、8人の命を危険に晒す必要が本当にあるのか?
もしその二等兵が将来、消えない電球を作ったり、不治の病を治す特効薬を発明するなりすれば、わたし達が危険を犯す意味は十分にあるだろう。
その可能性は低いだろうが、そうでなくてはやってられない。
少なくともわたしはその二等兵に助ける価値があると思いたい。
この手紙が届く頃には任務も終っているだろう。
君の返事が読めるように頑張るつもりだ。
それじゃこれで。
Arc Fernandez」
「……」
「……なんだ?」
「何やってんだ、お前は?」
「何って……手紙を書いてるんだ。
見てわからないのか?」
「そりゃわかる。
俺が言いたいなのは、なんで映画ネタをやってるのかってことだ。
そーいうくだらんことをしてるから、このシリーズは内容が薄っぺらいのに文量が凄まじくなっちまうんだよ」
「いいじゃないか。
前回までわたしの出番がなかったんだから少しくらいハメをはずしても」
「よくありません! わたしのカレー授業はどうしてくれるんですか!」
「は? カレー?」
「そういや、そんなのもあったな」
「そんなのなんて言わないで下さい」
「どうしてネタに詰まると衝動的に映画ネタをやりたくなるのかしら?」
「簡単だ。 映画ネタをやると心が落着くんだよ」
「なんとも荒んだ精神の持ち主だな」
「もぉ!そんなこと言ってる間にわたしが特別に与えられた貴重な時間は刻一刻と過ぎてるんですよ!
アルクさんには、謝罪と賠償を請求しますからね」
「だからやめろよ、コリアンネタは」
「アイゴー!」
「何を言っているのかよくわからんが、言いたいことはわかった。
だが、疑問なのは、前回なんでわたしだけ仲間はずれかってことだ」
「だってエヴァのキャラは本編の方だろ? なんで裏に来るんだよ」
「……わたしのどこがエヴァのキャラなんだ?」
「ふっ 俺の目は誤魔化せないぜ。
上手く変装したつもりだろうが、そうは問屋と悪代官」
「(ヒソヒソ) 何を口走っているのでしょう、あの人は?」
「(ヒソヒソ) さあ?」
「……何を根拠にわたしをエヴァキャラに認定するのだ?」
「ふっ これが動かぬ証拠だ!」
→ →
「……」
「どうだ!」
「ちょっと強引よね」
「っていうか、色を変えれば似てるってキャラはどこにでもいると思うのですけど……」
「……なら聞くが、これはどうなんだ?」
→ → →
「むしろこっちの方が確信犯っぽいのだが……
目元と色を変えただけで、基本スペックはほとんど同じ ―――」
ゴキン!
「何を言い出すかと思えば……悪質なプロパガンダを垂れ流しおってからに……読者が誤解したらどうする気なんだ? まったく……」
「悪質か? そのまんまだと思うが……」
「ねぇ」
「つーか、アルクの首がヤバイ方向に曲ってるんだけど……」
「こんなこともあろうかとちゃんと東洋医学の秘術を学んでおきました」
「お、用意がいいわね! で、どういうのなの?」
「痛いの痛いの飛んでけ〜」
「……」
「それって医学なの?」
「こーいうときは『これは自分の体じゃないって思えば痛くなくなる』って某ゲームのメイドさんが言ってましたから間違いないと思います」
「間違いないって、をい……」
「メイドが言っているなら間違いないぜ」
「そういう問題なのかしら?」
「さて、わたしの顔デザインがアル●ェイド のパクリなどという偽情報を流したアホは始末したわけだが……
カレーの歴史とやらはやらんのか?」
「お、ちゃんと覚えてた」
「当然だ。わたしは義理固い人間なのだ」
「……」
「……何か文句あるか?」
「何もないです」
「ならよし」
「では、カレーの歴史をささっと始めちゃいますよ〜♪
カレーの歴史は紀元前6世紀まで遡ります。
古代インド釈迦族の王子様が出家して悟りを開きました。
そして彼の死後、彼が死んだところには大きな木が生えたのです。
この木の根っこをすり潰したものがカレー粉の原材料ですね」
「……」
「どうしました?」
「それ嘘でしょ?」
「インディアン嘘つかない
何を根拠にそんなことを言うのですか?」
「何を根拠にそんな自身満々なのよ。
胡散臭いったらありゃしない」
「そんな言い方……酷いです」
「他にどう言えばいいのよ?」
「その通りだ。
だいたいインドには日本人の想像するようなカレー料理など存在しない。
しいて言うならインド料理=カレーだ。
インドの食べ物は、スパイスをかけるからな。
それをイギリス人がシチューにしたのが、日本人の想像するカレーだ。
真面目に語るつもりがないなら講師を代われ。
カレーの話なんぞ誰も聞きたくない。
何がカレーはインド文化だ。
アホかお前は。
インド人自身が、日本のカレーはインドとは別物と言っているではないか。
歴史歪曲もいい加減にしろ。
お前のようなエセインドがいるからインドが誤解されてしまうのだ」
「……ぅぅ……白人が虐めるよぉ……」
「泣け わめけ ちょっと若いからって調子に乗るなよ、小娘が」
「最後のは関係ないと思うけど……」
「しゃーねーだろ。あの人はもうすぐオバサンだからな。
10代の若さに嫉妬して――――」
ごんっ!
「が!」
「お前はいつも一言多い」
「ぅぅ……こうなったら必殺のF5攻撃を使わせていただきますよ!」
「F5?」
「ふふっ この禁断の技を使わせるとは……ソフィアさんが悪いんですよ、わたしを怒らせるから……
えい! カタカタカタカタ……!」
「……何やってるの?」
「何って……F5ですが、何か?」
「ふっ 愚かな。
そんなものはわたしには通用しない!」
「何ですって!」
「だからF5って何よ」
「これがそうじゃない?」
参考資料: 韓国人名物 F5攻撃 「コリアンジェノサイダーnayuki」より
F5攻撃、それは単純にしてある意味もっとも効果的なサイバーテロである。Internet ExplorerでHPを開きながら上のF5ボタンを押すと分かるように、もう一度リロードを行う。これを連続して行うと、発信serverに多大な負担をかけることになり、最悪の場合サーバー自体がダウンする。韓国人によるサイバーテロは有名で、PC普及数は日本より少ないのにサイバー犯罪は世界第三位にランクインしているほどだ(日本はランク外)」
「サイバーテロって、をい……」
「むぅ……これが悪名高いF5攻撃か……
俺も様々なテロを知っているが、このような単純かつ効果的なテロにあったことはない。
やはり、世界は広いな」
「妙なところで感心するんだな、お前は」
「甘いなリューシ―。
これは掲示板ではない。従ってF5攻撃は通用しないのだ」
「アイゴー!」
「うーん、亀の甲より年の功ってヤツかしらね」
「誰が嫁き遅れだ!」
「言ってねぇよ、んなこたぁ……」
「ダメだって、あの人に年齢を思わせる言葉を使っちゃ。
滅茶苦茶気にしてるんだからよ。
あー見えても結構ナイーブなんだぜ」
「ナイーブねぇ……」
「どーでもいいけど、授業始めないと読者が飽きちゃうんじゃない?
まー、毎回のことだけどさ」
「うむ、そうだな。
本来の授業に移ろう。
わたしの抗議の目的。
つまり、『ユダヤの捏造について』に戻るとする。
前回の授業はまずドイツのことについてだったが、今回は脱線せず、捏造を暴くとしよう
さて、ユダヤの捏造と言えば、その筆頭はホロコーストだな」
「ホロコーストってあれでしょ?
ナチスドイツがユダヤ人を虐殺したっていう」
「酷い話ね」
「そうだな。
いくら時代が時代だったとしても、一つの民族を地上から抹殺するなどという行為は正当化されるものではない。
しかし、本当にホロコーストは実在したのだろうか?
仮に実在したとして、
600万人のユダヤ人が虐殺されたというのは本当なのだろうか?」
「あったでしょう、有名な話だもん。
600万人のユダヤ人がナチスに殺されたってのは小学生だって知ってるわ」
「その通り。
ホロコーストは日本の学校でも必須科目と言っていいくらい重視されている話だ。
ユダヤ人絶滅計画を実行したことは、ドイツ史上最大の悪行であり、これは普通の戦争犯罪とは一線を画いた人道に対する罪ということになっている。
現在のドイツではナチスのやった悪行は全て認め、それについて否定的な意見を述べることは法律で禁止されてしまっている。
世界中どこでもユダヤ系ホロコーストを否定するような話題はタブーとされているのは周知の通りだ。
日本でも、ナチの肩を持つ人間はそれだけで『悪』とされている。
だが、それこそがまさに『悪』であると私は思う。
敗戦国ゆえに何を言われても反論できないのだが、だからといって言われるままでいる必要はない」
参考資料: ハンス・ウルリッヒ・ルーデル空軍大佐
「ここはドイツだ。英語が話せたって、ドイツ語以外はしゃべろうと思わない。どんな敬礼をしようと君らの知ったことではあるまい。われわれはドイツ軍人としての敬礼法を教わり、それをそのままやっているだけの話だ。スツーカ隊は空の戦いで破れはせぬ。われわれは囚人ではない。ドイツ兵はすべての戦闘に負けたものではなく、ただ物量の重圧に屈したにすぎない」
「(捕虜収容所の虐殺は)全然知らない。だが、戦争の常だ、多少のことはやむを得まい。いつの時代、どこの国でも悲惨なことは起こり得る……ドレスデン、ハンブルグその他の都市で(君たちの)四発爆撃機が襲来した後には、もっと大きな死骸の山が築かれた。罪もない女や子供が無数に虐殺されたのだ。君たち紳士がこのような写真に関心を払うなら、東の方に行ってみるがいい。写真ではない実物が現に東方の蛮族の手によって行われているのだ」
「日本とドイツは戦争には負けた。
だが、日独国民は囚人ではない。
連合国の卑劣な情報戦には断固として戦うべきだ。
さもなければ日独はいつまでも戦勝国に生き血を吸われる事になってしまう。
血を流す第二次世界大戦は半世紀前に終った。
だが、血を流さない第二次世界大戦は21世紀現在でも続いている。
今こうしている間にも、戦勝国が自分たちの正義を絶対なものにするための情報戦は行われているのだ。
銃を撃つだけが戦争ではない。
自分の国を自分で守るためには、自らの手で歴史を学ぶことがもっとも大事なのだ。
たとえばドイツが戦争に負けたあと、戦勝国に何をされたのか知っているか?」
「知らないわ。でも日本の場合は米軍が食料を分けてくれたんのよね。
ガムとかチョコレートとか。
これを屈辱に思う人とかいるけど、餓死するよりはよっぽどマシよね。
ドイツは白人国家なんだから、日本よりも待遇はよかったんじゃない?
原爆も落とされなかったし」
「ドイツは白人国家だから日本よりも待遇が良かったぁ? 本気で言ってんのか?」
「え? 違うの?」
「なるほどなるほど
それが日本人の持つ敗戦直後のドイツのイメージか。
だが、それはドイツの現実とは全く異なる。
1993年11月27日、光人社から発売された『消えた百万人 ドイツ人捕虜収容所、死のキャンプへの道 著ジェームス・バクー』によれば、敗戦直後のドイツは日本人の想像するようなものではなかったのだ。
1945年5月、ナチスドイツ第三帝国崩壊。ヒトラーの自殺後、新総統に就任したデーニッツは、一人でも多くの兵士を人道的な扱いを期待できる西部戦線のアメリカ軍に降伏させようとしていた。
しかし、ほとんどの第2次世界大戦を描いた書物では、そこで話が終わってしまっている。
問題はその後の戦後処理だ。
西部戦線で捕虜になった約900万人の捕虜のうち、1年もしないうちに約100万人が連合軍(主にアメリカ軍)の過酷な取り扱いにより餓死や伝染病で記録上から消えたのだ。
連合軍から、『捕虜』では無く『犯罪者』として扱われた武装SS所属の兵士は、終戦後、「野ざらしで雨を遮るテントもない『捕虜収容所』。食料はほとんど支給されない、赤痢や1日に数百人が死んでトラックで運び出される。時たま連合軍兵士がジープで乗り込んで、機関銃を連射しながら、適当に捕虜達を銃殺していくといったような扱いを受けたことはよく知られている。
だが、これは武装SSだけでなく、一般の兵士もそういう扱いを受けていたのだ。
そもそも武装SS自体、ただの兵隊だ。
それを犯罪者と決めつけ、一方的にリンチして大虐殺した。
かろうじて生き延びた兵隊たちも悪魔のように嫌われ、皆ドイツを脱出。
顔を変え、名前を変え、南米や中東をはじめとした親ナチ政権の国々で細々と暮らすことになる。
西側連合軍の中で一番ドイツ捕虜の扱いが酷かったのはフランス軍だった。
米軍も負けず劣らず残虐な行為を繰り返した。
特にユダヤ系の仕返しは酷いもので、その残虐性は中国や韓国に勝るとも劣らない。
連合軍は解放という名目で、ドイツを経済封鎖し、食料を渡さなかったため、何百万人が餓死した。
その数は戦死者にも匹敵するか、それ以上とも言われている。
これが連合軍の正義だ。
ナチスがユダヤ人を何百万人も殺したのなら、連合軍だって降伏したドイツ人を何百万人も殺しているではないか。
だがそれを声高らかに言うことは許されない。
ナチのレッテルを貼られるからな。
相手も同じかそれ以上の悪事をしているのに、自分だけが一方的に叩かれる。
そして謝罪と賠償を求められるのだ。
日独国民は戦うことを覚えなければ、この悪循環からは永遠に抜け出すことはできない」
「……でもホロコーストを否定するのは気が引けるわ」
「今から行うのは否定ではない。見直しだ。
どうも日本人の中には、『否定』と『見直し』の区別がつかない人間が多いようだな。
それも、意図的に区別したがらない連中が多すぎる。
何が何でもナチスを悪役にしたいようだ。
酷い話だな」
「だって、ユダヤ人が殺されたって話は可哀想だと思っても嘘だなんて思わないわよ」
「それが普通の感覚だろう。
むしろその手の話を聞いて喜ぶ方が人間として異常だ。
だが、それこそがパレスチナ問題の最大の原因とも言える。
そもそも『ホロコースト(Holocaust)』とは『大虐殺』の意味ではない。
単語の意味そのものはギリシャ語で『全てを焼きつくす』という意味で、本来は獣を丸焼きにし、神前にささげるユダヤ教の儀式のよび名だ。
『大虐殺』とか『民族浄化』という意味は意図的に作られたものに過ぎん。
ましてや、『ナチス・ドイツによるユダヤ人の民族的抹殺のための計画的大虐殺』の意味などもっての他だ。
だが、これを特定して国際的に通用させようとする傾向が強まっているが、ユダヤ人だけに特別あつかいを要求するものだとして反発する人間も多い。
多くのユダヤ人は教育現場や家庭、社会でこんなことを叩き込まれる」
「ドイツは、ロシア人も殺したし、ポーランド人も殺した。しかし、それは、戦争犯罪の範囲内だ。それに対して、ユダヤ人は、単に殺されたのではない。絶滅の対象とされたのだ。歴史上、一民族が絶滅の対象とされたのは、我々のこの体験以外には無い。だから、ユダヤ人には、特別の権利が有ってしかるべきだ」
「まるでどこぞの半島だな」
「と、こんなことを無意識に思っているような連中と上手くやっていけるわけがない。
だからユダヤは嫌われるのだ。
しかし、日本人は精神的に鎖国なので、ユダヤの行動をあまり気にする人はいないだろう。
ナチに徹底的に弾圧された悲劇の民族ユダヤ。
2000年の迫害を受けながらも、ようやく辿り着いた聖地イスラエル。
この言葉だけでも日本人はイスラエルびいきになってしまう。
それは欧米人も同じだ。
たとえ心の底では認めたくなくとも、ユダヤを批判すればナチのレッテルを貼られてしまう。
だからイスラエルを止められないわけだ。
だが、それはアラブ、とりわけパレスチナにとっては致命傷になる。
イスラエルが何をやっても誰も止めてくれないのだからな。
だからユダヤの捏造を暴くことは、イスラエルの正義を奪うことになり、それは戦争の大儀を取ることにも繋がる。
これによってイスラエルの行動に歯止めをかけることができれば、パレスチナ問題解決にも少しは貢献できるわけだ」
「解決ねぇ……。
イスラエルは誰の言うことも聞かないだろうと思うけどな」
「それを言ったらお終いだ。
たしかに世界中を敵に回してもイスラエルは言うことを聞かないだろう。
そーいう国だからな。
だが、日独だけが悪党だったというふざけた歴史観は正さねばならない。
なぜならば自虐史にはしったところで平和など勝ち取ることは出来ない。
韓国を例に上げるまでもなく、半世紀も前のことを外交の手段に使う連中と真の和解は不可能だ。
真に平和を望むのならば、ユダヤ特権を無くすために捏造を暴くことも大切だと思う。
どうだ?」
「口だけならなんとでも言えますけどね」
ボコっ!
「がはっ!」
「お前はいつも一言多い」
「でも素人に捏造が解けるわけ? 無理なんじゃない?」
「『暴く』と言っても、実はそれほど大したことはない。
歴史の捏造なんてものは、ちょっと考えれば誰にでもわかる単純なトリックだからな。
思考停止さえしなければ『捏造』は誰にでも簡単に見破れる
ただこの思考停止を解くというのが非常に難しいのだがな。
小林よしのりは、『戦争論』において、日本軍の悪行は証拠がないということで全面否定しているが、ナチの悪行は無条件でほとんど認めてしまっている。
あれこそまさに よしりんお得意の思考停止ではないかと思うのだが、くだらん揚げ足取り合戦は疲れるだけだからやめておこう。
よしりんが本文中で言っている通り、読者が自分で考えて判断すれば良いだけの話だ。
カナメが言ったようにナチの絶滅計画によって600万人のユダヤ人が死んだというのは、日本では有力な説だな。
だが、その600万という数字には大きな疑問がある」
「どーいうこと?」
「……」
「妄信的にユダヤをひいきするタイプの日本人のために少し丁寧に説明しよう。
まず、第二次世界大戦直前の世界にどれくらいのユダヤ人がいたかを確認する。
1938年の『世界年鑑』の統計によれば、16,588,259人らしい。
これを約1600万人とする。
この『世界年鑑』が嘘だったら元も子も無いが、その意見は世界への挑戦なので、とりあえず置いておく」
「いい加減ねぇ」
「仕方あるまい。
「1938年の『世界年鑑』の内容は捏造されたものだ」という証拠がない以上、これを信用しないわけにはいかんだろう。
文句があるなら『世界年鑑』の数が捏造されたものだという証拠を持って来い。
話はそれからだ。
さて、『世界年鑑』の1938年版の統計を参考してみると、先ほども言ったように、第二次大戦勃発直前の世界には約1600万人のユダヤ人がいたということになる。
一方、米国の新聞である『ニューヨーク・タイムズ』1948年2月22日号によると、ユダヤ人の数は最小で1500万人、最大で1800万人となっている。
ここまではいいな?」
「問題ない」
「無いのか?
通説通りなら、ユダヤ人は600万人が虐殺されたんだぜ?
ってことは、1600万人のうち600万人が死んで1000万人。
1945年には1000万人しかユダヤ人はいなかったはずなのに、3年後には500〜800万人も増えてやがる。
たった3年で1.5〜1.8倍の人口増加だと?
38年から45年の間に何万人かのユダヤ人が生まれたとしてもたかが知れてる。
いくらなんでもこの増え方は異常だぜ」
「たしかにその通りよ。
朝鮮だって、日本に併合されてから急激に近代化したけど、30年掛けてようやく2倍だもん」
「英国のエフレイム・チェンバーズ『百科事典』の1939年の統計によれば、ナチスドイツの支配下に置かれた地域のユダヤ人は650万人だった。
1939年と言えば、ポーランド大使が、
『戦争になればドイツ軍など返り討ちにしてやる』
とか余裕ぶっこいて、100万人以上の兵力差を有しながらも、近代化されたドイツ軍にボコボコにブチのめされた年だ」
「ポーランドだめじゃん」
「……てっきりポーランドはドイツ軍に一方的に侵略されたとばかり……」
「そりゃ、『絶対勝てる』と思って戦争やったらあっさり負けちまったんだから、歴史を歪曲して『一方的に侵略された』としなきゃやってらんねぇだろ。
そもそも、ポーランド戦は侵略戦争と断言できないしな」
「まさか。それはいいすぎよ」
「そうか?
ドイツのポーランドに対する要求は、ベルサイユ条約で分捕られた領地を返せってことだったんだぜ。
ダンツィヒは歴史的に見てもドイツの町だし、住民の大半はドイツ人だ。
ポーランド回廊は東プロイセン地方をドイツ本国から切り離されたせいで極めて不安定な状態にあったし、さらに、ポーランドに在住するドイツ系住民は少数民族として、迫害を受けていた。
だがドイツの要求は、ポーランド側がダンツィヒを返還し、東プロイセンとドイツ本国とを結ぶ鉄道と自動車道路をポーランド回廊に建設することを認めてくれれば、ドイツ側はポーランド回廊とポーランドの西部国境を保障するという、寛容な要求だったんだ。
つまり、ベルサイユ条約の一部は認めるってことだ。
なのにポーランドは無視した。
領地問題なんてのは戦争以外じゃ解決できない。
無視すれば戦争になることは簡単に予想がつくことだ。
だから、ドイツだけが一方的に叩かれるのは明らかにおかしいぜ」
「そうだな。
現在のドイツ政府は、戦争そのものを謝るつもりはない。
ドイツ政府が認めているのはナチの戦争犯罪だけで、戦争をしたことは悪いと思っていない。
歴史を見れば悪いのはお互い様だし、ポーランドはベルリンに侵攻するつもりだったくらいだから、人のことは言えないのだ」
「そんなこと教科書には書いてないわよ?」
「書けねぇだろ。
ホントの事を書いたら、ただのかませ犬だからな。
ちなみにポーランドは当時世界第2位の装甲列車保有国だったらしい。
なお、第1位はソ連だが、これは別に覚えんでもいいかな」
「それはどーでもいいとして。
うーん、ポーランドもいい加減ね。
どいつもこいつも平気で歴史を歪曲してるわ、ホント」
「それが普通なんだよ。自分たちに都合のいいように事実を解釈する。
これが普通で、歪曲してまで自虐史にはしる日本が異常なだけだ」
「ところで、1939年のドイツの支配下だが、大まかにドイツ・オーストリア・チェコ・ポーランドの半分と言ったところだろう。
全世界にユダヤ人は1600万人しかいないのに、この地域だけに650万人も住んでたというのはちょっと不思議な感じもするが、まあいい」
「いい加減ですね」
「それは言わないお約束だ。
しょうがないだろう。
だいたい21世紀現在でも人口統計なんてものに完全なものなんて存在しない。
資料を作っている間に人の数は変わっていくし、その間に戦争や伝染病が起きたらその年だけでも数はまったく変わってしまう。
さて、とりあえず1939年のナチスの支配下には650万人のユダヤ人がいたことになるわけだ。
ここで中立国スイスの統計を見てみると、1933年から45年にかけて、150万人のユダヤ人が、イギリス、スウェーデン、スペイン、ポルトガル、オーストリア、中国、インド、パレスチナ、アメリカに移住している。
この時点で、ヨーロッパのユダヤ人の人口は約500万人。
さらにポーランドからソ連へと移住したユダヤ人は150万人。
欧州の連合国内で生き残ったユダヤ人が40万人。
以上のデータからすると、ドイツ・オーストリア・ポーランド半分とその他の地域にいたユダヤ人は約310万人ほどとなる。
1940年にはさらに領土が広がるわけだが、残念ながら広がった領土内にいたユダヤ人人口を示した資料が手元にない」
「ダメじゃん」
「ああダメさ、ダメダメさ。
どーせ私はダメダメのダメ人間さ。
で?」
「開き直りやがった……」
「単純計算からすれば、ノルウェー、デンマーク、スウェーデン、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、フランスその他の地域全てを合せて300万人以上のユダヤ人がいれば600万人虐殺は物理的に可能、それ以下なら物理的に不可能となる。
なんとかその手の資料を探してみようと思ったのだが、見つからなかった。
一体、欧州には何百万人のユダヤ人がいたのだろうか?
一説によると、300万人以下とも言われているが、それもよくわからん」
「指揮官であるあなたが悩んでどうする。
兵を殺す気か」
「兵って、をい……」
「ホント、いい加減な指揮官ですね」
「全くだ。データ不足で教練指導など片腹痛い」
「片腹痛いのは虫垂炎。医者に見てもらったら?」
「お約束の突込みだねぇ」
「黙れ。
誰にでも多少のミステイクはある」
「多少の一言で誤魔化す気なのね、大した指揮官だこと」
「この程度の間違いなどどこぞの半島に比べれば赤子の遊戯同然だ」
「あれと比べるなよ、あれと……
それとも あんたはアレと同レベルなのか?」
参考資料: 「北朝鮮を知りすぎた医者」が訴えるもの(現代コリア4・5月号)
ノルベルト・フォラツェン (ドイツ人医師)
日本の教科書が韓国と日本の歴史について適切でない表現をしたからという理由で――しかもそれは半世紀も前のことなのだ――ジュネーブの国連人権委員会に訴えようとしている国。それなのに、現実に起こっている残酷な人権侵害、それも目と鼻の先の兄弟国でおこった事件は気にならないようだとは?
ときどき自分がまだ北朝鮮にいるような錯覚に陥ることがある。それはジャーナリズムに対する規制、さらに政府寄りのインタビューをするようにといわれ、金大中大統領と会談するよう招待されたことからきている。丁寧にご辞退申し上げたが、そのとき私は次のように付け加えた。「インタビューの前に言いたいことを文書にせよなどとは、あの独裁的な北朝鮮ですら言わなかっただろう、と」
「これと同レベルと見なしていいのか?
勘弁してくれよ」
「ホント、この人の言うことなんて信用して大丈夫なのかしら……」
「ホラ、アメリカ人は適当だから」
「それは偏見だと思うぞ。
たしかに米国は一緒に訓練したくない国NO.1なのはたしかだが……
平気で銃口を人に向けるから……」
「アメ公は適当だが、連中は訴訟に関しては世界一だぜ。
常識は知らなくても法律は知っているような国だからな。
ま、それだけ資料にはこだわるわけで、その点でいくならこのネーちゃんはアメ公以下だな」
「アメ公以下って……アメリカ人はなんだと思われるのかしら……?」
「それ以前に、いつ私がアメリカ人になったのだ。
アメリカ人というのは、リビアの過激派が盗み出したプロトニウムを使ってタイムマシンを作ってしまうようなマッド・サイエンティストがいる国の人間を指す言葉だ」
↑ 問題のマッド・サイエンティスト
「バック・トゥ・ザ・フューチャーは映画なんだけど……」
「大丈夫。
映画と現実の区別がつかないのがアメリカ人のはずだ」
「……」
「凄まじい偏見だな」
「ところで、さっきの欧州のユダヤ人人口についてはどうなったの?」
「そこは保留だ」
「だめじゃん」
「だが、そこが論破されたとしても先述の世界人口は説明できまい。
たった3年で人口を1.5倍から1.8倍にする具体的な方法が証明されねば600万人虐殺説は否定、もしくは見直しせざるを得ないぞ。
そして、その結論を導いたのはアメリカの資料だ。
ユダヤに支配されたアメリカがどこまで否定できるかな? ふふふ……」
「でも、アメリカ人の25%は『600万人虐殺説』を否定、もしくは見直しすべきって言ってるわよ」
「それ本当?」
「ほいよソース」
参考資料 :アウシェヴィッツの争点 木村愛二著 リベルタ出版刊
興味深いことに、『シンドラーのリスト』紹介記事(『ニューズウィーク』日本語版94・2・16)の末尾にも、「なかなか消えないホロコースト否定説」という見出しのかこみ記事がそえられていた。まさに意外な副産物といいたいところなのだが、このかこみ記事の趣旨は「ホロコースト」肯定の立場(以下、国際的慣習にしたがって「絶滅説」とする)であり、つぎのような否走的ニュアンスの表現で見直し論の主張を紹介している。
「ユダヤ人の死は自然死だった。ガス室はシラミ退治のための施設だった。果てはヒトラーのユダヤ人抹殺計画を、国際世論を味方につけようとするシオニストの作り話だとする説まで飛び出した」
だが、そこには同時に、「ホロコースト」見直し論者の主張が一応はおりこまれている。さらには、「世論調査によれば、今もアメリカ人の二五%近くがホロコースト(ユダヤ人大虐殺)は虚構である可能性があると考えている」というデータや、「今でも反ユダヤ主義者などが、欧米をはじめ世界中で活発にホロコースト否定説を展開している」という記述などには、執筆者の意図を裏切りかねない要素がふくまれている。
「ほぉ。
ソースそのものは日本人だが、この本の作者のソースはアメリカの資料みたいだぜ。
ニューズウィークはアメリカの雑誌だからな」
「なんでアメリカの雑誌がユダヤ批判してるわけ?」
「ユダヤ批判してるわけじゃないだろ。
本当はユダヤを弁護したかったんだが、調べたら意図と反しただけだ。
日本のマスコミと違って良心があるねぇアメさんは。
日本のジャーナリストは糞だからな。
例えば朝日とか、朝日とか、朝日とか」
「イスラエルが暴れ放題だからねー。
欧米じゃ大幅な見直しがされてユダヤ大ピンチ。
実はホロコースト否定派、もしくは見直し派は戦勝国のアメリカ・イギリス・フランスに多いのよ。
あとイスラエル内部にも見直し派は多いわね。
昔は肯定派だったけど、今は見直し派ってのはそんなに珍しいものじゃないわ。
なお、敗戦国のドイツ・日本はホロコースト説全肯定派ね。
戦後の日独は自虐史観大好きっていう頭のイカれた民族だから」
「大好きって……日本人はそんなに特別に意識してるわけじゃ……」
「意識せずとも自虐にはしる まさに洗脳の効果ですね」
「……」
「欧米のホロコースト否定派の多くは、ユダヤ陰謀説を立証したい人が多いのよ。
みんなイスラエルを止めようと一生懸命なのね、きっと」
「ユダヤ陰謀説? 何それ?」
「第一次大戦前後からユダヤ人はイスラエルを建国したかった。
でも、それを達成するにはアラブを追い出すための戦争とユダヤに正義を持ってくるための国債世論の後押しが必要だった。
だからドイツにユダヤ絶滅の汚名を着せて被害者という特権を手に入れた。
結果だけ見れば矛盾のない説ね。
被害者ってのはそれだけで一種の権力になるわ。
ましてや民族浄化されそうになったなんて民族には、どこの国だって甘くせざるを得ない。
パレスチナ侵略の合法化をはじめとするユダヤ特権は、この説ならば全て説明できるわ」
「イスラエル建国だって、アメリカ内部じゃかなり反対派がいたんだぜ。
元ニューヨーク・タイムズ記者ジョージ・レストンの「回想録」(『朝日ジャーナル』92・2・7)にはそーいうことが書いてある。
1948年5月、トルーマン大統領がイスラエル国家の承認をしようとしたら国務長官ジョージ・C・マーシャル元帥が即行で反対した。
で、ディーン・アチソン、ロバート・ロベット国務次官、ソ連問題専門家のジョージ・ケナン、E・ボーレン、ジェームズ・V・フォレスタル国防次官、それに当時国務省国連担当室長だったディーン・ラスクまでが反対してる。
中東諸国との戦争になるのは間違いないから当然と言えば当然だけどな」
「ちょっと待ってよ。それじゃトルーマン政権の重臣たちはイスラエル建国に反対してたんじゃない。
なんでその状況でイスラエルを承認しちゃうのよ」
「この話には続きがあってな。
トルーマンは再選のためになんとしても票が欲しかった。
なんせライバルは強敵だ。
トルーマンが大統領になったのは、ルーズベルトが死んで繰り上げ当選しただけだから、まともに勝負すればマッカーサーやジョージ・マーシャルには勝てっこない」
「マッカーサーは野心家だ。ヤツが大統領の座を望んでいるのは間違いない」
「で、予想通り1948年の大統領選でトルーマンは苦戦した。
だが、そのときに政治資金をユダヤ系富豪のフェインバーグが援助して、イスラエル建国承認派のトルーマンは見事再選。
このフェインバーグは下着とアパレル(衣料品)で財を成した富豪で、1960年の大統領選のときには民主党支持者の重要な人物になってる。
そのときの民主党を支持する理由も単純明快、民主党はイスラエルを助けてくれるからだとさ。
さてさて、トルーマンとユダヤの間でどんな取引があったのかは証拠がないんで、詳細は不明と。
調べようとすると何者かの圧力がかかって調査は続行不能。
状況証拠しかないわけで、現在にいたると。
ま、こんなところだな」
「うーん……」
「つまり、その説から言えば、ナチスドイツはシオニストに利用されたってわけ?
ついでに言うとアメリカもシオニストに利用されてるってことなの?」
「そーいうことかしら。
アメリカがユダヤの傀儡国家ってのは、実は根拠がないわけじゃないのよ。
例えば21世紀現在の米国国防長官オルブライト、かつてのキッシンジャーをはじめ、米政府に対するユダヤ人の影響は極めて大きいわ。
米国においてユダヤ人が占める人口の割合は3%に過ぎないけど、米政府高官の中でユダヤ人が占める割合は実に50%にも昇る。
米国の主要マスコミであるワシントン・ポスト、ニューヨーク・タイムズなどの大新聞、
タイム、ライフ、フォーチュンなどの国際的雑誌、
CBS、ABCなどの大手テレビ局の社長や重役が、例外なくユダヤ人であることも見過ごせないわ。
ユダヤ陰謀説の最大の根拠は、ユダヤ自身が真相解明を拒んでるってことね。
ホントに陰謀なんてないっていうんなら調査すればいい。
全世界にどっちが正しいか教えてやればいいのにそれをしない。
だからいつまで経っても反ユダヤ勢力は消えないのよ」
「けど真相が明らかになっちまったらなっちまったで面倒が起きるからな。
どっちに転んでも面倒が起きるなら、有利な条件で戦いたい。
そんなところだろ」
「……」
「けど、相手がユダヤならそんなに気にすることないっしょ。
イスラエルには自浄能力があるわけだし、時間が解決してくれるわ。
現にイスラエル自身の手で捏造が暴かれつつあるわけだし。
時間はかかるけど、確実に実を結びつつあるわ。
それにしても西洋は一応はモラルあるわね。
中国や韓国と違って真相を明らかにしようとするから」
「つーか、ホロコースト見直し派の場合、ナチがどーこうよりも ただ単にユダヤが嫌いなだけじゃねぇのか?
イスラエルは国連決議も平気で無視するからな。
国際社会に喧嘩を売ってる行為そのものだから、イスラエルが世界中から嫌われてるのは間違いないぜ」
「ユダヤは嫌われるが、それも致し方ない話かもしれな」
「つまり、半世紀も前のことを外交のカードにすることが嫌いなんですね」
「当たり前でしょう?
半世紀前は半世紀前、今は今。
この単純な理屈が通じないから皆 頭に来てるのよ」
「そーいうことだな。
そして、それ以上に欧米人が真相を明らかにしようとする理由は、言論弾圧に対する不信感だ。
西洋の歴史は民主主義を広める歴史を肯定し、自由と平等をもたらすために戦った人間や死んだ人間は英雄とされている。
だから問答無用で言論弾圧しようとする連中には、自然と敵が増えていく。
例えば米国ではネオナチのサイトはすぐにツブされてしまう。
だが、その理由はまず一般公開されない。
なぜか?
それは正当な理由がないからに他ならない。
本当に潰さねばならないほど悪質なプロパガンダならば、反論して論破すれば良かろう。
その討論を公開すれば、天下御免でサイトが潰せるわけだ。
だが、ユダヤ団体は、まともにやったら勝てないことを知っているので戦おうとしない。
中共や韓国と同じだな。
だからサイトを問答無用で次から次へと潰すのだが、その度にミラーサイト(=中身が同じサイト)が立ちまくり、それ以来ツブすとかえって広めることになってしまう。
なぜ潰されたのか?
どんなサイトだったのか?
彼らはどんな主張をしていたのか?
それらを調べようとしてかえってネオナチの理解者は増えていってしまうわけだ」
「理解者ねぇ……ネオナチって怖いイメージがあるけど……」
「それは半分正解で、半分不正解だ。
『ネオナチ=危険』というのは、『社会福祉主義者=危険』というレッテル張りとほとんど同じだ。
たとえば、『外国人にもある程度の権利と義務を与えて、この国を国際的な国にしよう』という社会福祉の活動をしている人間がすべて敵国のスパイであるか?というと答えはNOとなる。
では全てがNOか?というと、そうでもない。
敵国に有利な政策は必ずと言っていいほどスパイが存在する。
それが普通だ。
だが、スパイが扇動するような政策にも一定の利益は見出せるのも事実だ。
つまり、たとえ一部が間違っていたとしても、全てを否定する必要はないということだな。
ロクに調べもせずに先入観だけでレッテルを貼る方が危険だ。
異論の排除は、カルト宗教の基本だからな。
だいたい、ネオナチよりも、地球市民だのプロ市民だのとワケのわからんことを言ってるアカの手先のオ●ェラ豚どもの方がよっぽど危険だろうに。
ネオナチ如きでガタガタ言ってる時点でレッドゾーンは確実だ」
「オフ●ラ豚って、をい……なんで軍人って悪口が発達してるのかしら……」
「その手の文章をまとめたテキストが存在するのよ。
どんなに文明が進んで戦うのは人間同士だからね。
精神論が大切なのよ。
その手の知識を得たかったらフルメタル・ジャケットを見るのが一番手っ取り早いわ」
↑ フルメタル・ジャケット(1987/米国)
監督 スタンリー・キューブリック
「精神論ねぇ……」
「ネオナチが危険に思われる理由は簡単に予想がつくが、人権擁護団体だってホントに平和団体なのかどうかも怪しい。
例えば朝鮮総連がそうだろう。
あれはどう見ても北朝鮮のスパイ組織だが、それでも一応の名目は平和団体だ。
同じような人権擁護団体として、サイモン・ウィーゼンタール・センター(SWC)がある。
これは日本のマスコミではユダヤ人権擁護団体として知られているが、この創設者は“ナチ・ハンター”を自称することで有名なオーストリア出身のユダヤ人ジーモン・ヴィーゼンタールだ。
平和団体なのにハンターを自称だと?
さらにこの団体は、ナチスのホロコーストを見直した記事を連載していた『マルコポーロ』という日本の雑誌を廃刊に追い込んだことがある。
このマルコ・ポーロは決して親ナチではない。
それどころか第三帝国の人種差別政策を批判していた。
だが、真相を究明しようとしただけで廃刊に追い込まれてしまった。
“ナチ・ハンター”ジーモン・ヴィーゼンタールはこのことについてこう言っている」
参考資料: 週刊ポスト 95年2月24日 ジーモン・ヴィーゼンタール
「第2次世界大戦後,実に50年の間,ヨーロッパはそれなりの“平和”を保ってきた.しかし,冷戦構造の終結とともに,いわゆる“地域エゴ”を背景としたグループやデマや狂信的反ユダヤ思想を吹き込まれた若者の中に,ネオ・ナチやファシズムにかぶれる者がでてきた.極めて危険なことだ.こうした最近の動向では,とくに新しいファシズムの動きについては,徹底的にたたきつぶしてしまう必要がある」
「むぅ、叩き潰すとは平和団体にしては物騒な発言だな」
「このように、自称平和団体なんてものは平和団体どころか秘密警察に近い活動もしている。
なお、この団体は第二次世界大戦中には、第三帝國関係者にに小包爆弾を送りつけたりするなどの過激なテロ活動で名を馳せた団体だ。
それが戦勝国になってから突然 平和団体などと抜かしやがる。
マルコポーロ廃刊を見てもわかるように、SWCは平和団体どころか言論弾圧団体に近いものがあるのだ。
日本共産党も、元々はソ連のスパイ組織コミンテルンの日本支部で作られ、ソ連崩壊後はそのことが書類で明らかになっている。
戦前は治安維持法で潰され、戦中は存在すらしなかったのに、戦後になった途端に平和団体だのほざきやがる。
このように、世の中には名前と中身の団体がまったく違う団体がいる。
つまり、本当に平和団体なのかどうかは、ちゃんと調べてみる必要があるということだな」
「……」
「さて話を戻そう。
反ユダヤ運動の理由はまだまだある。
例えばこれだ。
ユダヤ人の国際組織の推定によると、『ナチの地獄を生きのびた』ユダヤ人の数は、1,559,600人となっていた。
これを約156万人とする。
しかし、1994年になると、ユダヤの生き残りの数は342万5千人にまで増えてしまっている。
なんと 2倍以上にまで増殖しているのだ」
「水を掛けると増えるんだよ、間違いねぇ」
「恐るべしユダヤ……」
「って、読者は本気で信じるなよ。これはネタだからな」
「ネタをネタとわからない人間に補習授業シリーズを読むのは難しいわ」
「自称被害者の数が増えた理由は簡単で、ドイツとイスラエルの協定で、迫害にあったユダヤ人には補償金が与えられるわけだが、これを目当てに自称被害者を名乗る連中が後を断たないからだ。
「ナチに見つからないようにユダヤ人であることを隠してた」などと言って平気で嘘をつく連中は山のようにいる。
当然、何も考えずにべらべらと話すその証言の内容は矛盾だらけ穴だらけ。
だが、そーいう連中は、ドイツやイスラエルが偽者扱いすると、差別だのなんだのと騒ぎ立てるため、迷惑極まりない存在となっている。
こーいう連中の証言がどれほど信用できるだろうか?
結局、ホロコーストを見直さねばならない最大の原因は、ユダヤ自身にあるというわけだな」
「まるでどこぞの半島ですね」
「決定的に違うのは、
ユダヤは優秀すぎて嫌われる。
半島はうざくて嫌われる。
似てるようで、まったく別物だな」
「600万という数が嘘だとしても、ナチスは人間の死体から石鹸やランプの油を作ってたらしいじゃない?
小林よしのりの『戦争論』に載ってたけど、それって普通の人間には考えられない非情さよね。
やっぱナチスが酷かったのは変わらないわ」
「戦後の調査結果から、死体からつくったセッケンも、ランプシェード(油)も嘘だったことが判明しているぞ」
「え? ウソ?」
「少しの疑問も持たないのか?
韓国があれほど捏造しまくったことからも、世界には嘘を罪悪とは考えない連中がいることは明らかだろう。
同じように、ナチス・ドイツのやったとされる悪行の中にも捏造されたものがあるとは思わないのか?」
「え、え〜と、それは……」
「やれやれ、ホント日本人は洗脳されやすい民族だな。
一つでも嘘があれば、他にも嘘があるかもしれないと思うのが普通だろうに。
それが普通ではないと言うのだから、日本人はホントお人よしというしかない。
いや、それはお人よしというよりアホのレベルに達していると言っていいな」
「う〜〜…… なによー 外国と仲良くやってくんだから相手を信じるのが当然でしょう……!」
「……。
中国が日中戦争の死者数を水増ししているという事実を知っているか?」
「え? たしかテッサ先生の補習授業じゃ1000万人って言ってたけど……」
「あれはあくまで一説を取ったものに過ぎない。
そもそも戦争の死者などというものは全く当てにならないのが本当のところだ。
一桁までしっかり書かれている数字があるが実はその数字には、まるで根拠はない。
それは、『しっかり書かれていれば本当だと思う』というトリックでしかない。
従ってその1000万人という数字はまったく当てにならないのだ。
そして日中戦争の死者には諸説があるが、中国政府の発表は明らかにおかしくなっている。
『著:小林よしのり 戦争論2』によれば、第二次世界大戦後 中国国民党は438万人の死者だと言っていた。
しかし、1985年の『抗日勝利40周年記念会』では2100万人に増えており、2003年現在は3500万人にまで増えてる。
これらは中国側の公式発表だ。
だがそれが全く信用できない。
なぜか?
簡単だ。
ユダヤ人と同じで、被害者を気取れば保証金が出るからだ。
国際法的には解決済みなのに、やれ人道的だの、やれ戦争責任だの、反日日本人の糞どもが文句ばかり言いやがる。
そんなに日本が嫌いなら日本から出て行け。
労働者の払った税金を海外にたらい流すように圧力を掛けている連中など、糞の役にも立たん。
合法的に活動している分、暴走族や暴力団よりもよっぽど性質が悪い。
日本がずっとこんな調子では、中国の公式発表が5000万人を超える日も時間の問題だろう。
現に、一部の知識人気取りの反日日本人どもは何の根拠もなしに平然と5000万だの6000万だのとほざいている。
売国奴どもめ、そんなに自分の国が悪いことをしたと思いたいのか」
「いくらなんでも5000万ってのは酷い捏造よ。ウソに決まってるじゃない」
「なら、なぜ抗議しない?
国際社会では沈黙は了解を意味する。
日本が公式に抗議しなければ、歴史はどんどん捏造されていくぞ。
さらに小林よしのりの出した日中戦争死者数の数字すらも怪しいものがある。
ヤツが何からあの数字を持ってきたのかは知らんが、1989年の米誌『USニュース&ワールドレポート』(太平洋戦争50周年記念号)では、「中国側の死者総数は220万人、そのうち軍人が135万人、民衆は85万人」とされている。
そして、終戦当時、中国政府が戦争当事者として公式発表した文書『対日戦争勝利の結果』では、中国側の戦死者は131万9958人、戦傷者は176万1335人となっている。
もう何が何やらさっぱりわからん。
日中戦争の中国側の戦死者は、政府の公式発表でさえ、132万〜3500万という凄まじくいい加減な数字になっているのが現状だ」
「ようするに、中国の資料は信用できないってことだな」
「さらにこの死者数が、全て日本軍との戦闘で死んだか死者の数か?というと、実はそうでもないらしい」
参考資料: 昭和十三年十月毛沢東が部下に与えた指令 米陸軍ウェデマイヤー将軍著『第二次大戦に勝者なし』より
「中日戦争は、わが中国共産党にとって、党勢拡大のための絶好の機会を提供している。
わが党の一貫した政策は、その精力の七〇パーセントを党勢拡張に、二〇パーセントを国民党との取り引きに、残る一〇パーセントを日本軍に対する抵抗にふり向けることである。」
参考資料: 米陸軍ウェデマイヤー将軍著『第二次大戦に勝者なし』より
「中国共産党の主たる関心は、日本軍の攻撃によって国民政府軍が撤退したあとの地域を占領することにあったので、毛沢東や周恩来などの中国共産党指導者たちが、日本軍との戦争に関心を持っていないことを、私は知った。」
参考資料: 中国共産党 ケ小平
『中国との友好交流二十年の感想』三岡健次郎著 平成七年中国政経懇談会より
「日本は中国を助けたことになっている。
……日本が蒋介石を重慶まで押し下げてくれたので、我々は日本軍の占領地域の後方に広がった。
……皆さん(日本)だけ責めるのは不公平だと思う。」
参考資料: 中国共産党幹部 郭沫若の証言
「抗戦八年の間に、いわゆる壮丁から弱丁へ、弱丁から病丁へ、病丁から死丁へというふうにして踏みにじられた同胞の数は、戦死したり日本の侵略者に虐殺されたりしたものの少なくとも百倍以上はあっただろう。私はそういいきることができる。」
「何これ? 自分たちが殺した人数まで数に入れちゃってるじゃない」
「連中にとって、数字を捏造することは日常茶飯事であり、不正行為に対する良心など存在しない。
そういう民族だからな。
こればかりはどうにもならん。
それは、そーいう文化であると理解するしかない。
中国・韓国がこの調子だ。
ユダヤも似たようなことをやっているかもしれないと思うのが普通だろうに。
こんな簡単な疑問すらも思わないから、日本人はキチガイ野郎と思われているんだよ。
南京大虐殺や731部隊もそうだ。
南京大虐殺は矛盾だらけで証拠が一切無く、左翼が根拠にする英国人記者の本がプロパガンダだったことを裏付ける文書も見つかっている。
だから最近の中共は「南京を中心としたデルタ地帯で30万人の死者が出た」と、詭弁を使って『嘘つき』のレッテルを逃れようとしている。
731部隊は人体実験などの非人道的な行為をしていたとして、日本軍の悪事を宣伝するのに良く使われているが、証拠書類は全て米軍が押収してしまったのだから、中共・韓国に詳細がわかるわけがない。
731部隊は、残虐で非人道的な部隊として有名なのは朝日新聞に載っていた小説がその根拠になっている。
その後、この小説は「悪魔の飽食」という名前で単行本になったが、インチキ写真が多数使われ、信用性はほぼゼロに近い。
だいたい証拠書類は全て米軍が押収してしまったのに、日本人が詳細な描写をかけるわけがない。
アホな話だ。
日本人は、CIAよりも優秀なのか?」
「むぅ……CIAに勝てるような情報機関が日本にあるとは信じられんな」
「無理だろうな。米国の機密文書をCIAにバレないように盗めるのは、ユダヤ・イスラエルの諜報機関モサドくらいなものだぜ。
ランボー3の撮影で、イランのテロリストがスタローン暗殺計画を立ててたが、それを事前にチャッチして防いだのはCIAとモサドだったしな」
「それって、映画のパンフレットに書いてあったやつでしょ?
そんなもんが信用できるのかしら」
「さあね。少なくとも731部隊の詳細な部分を書くには、米国が管理保管してる証拠書類が公開されないと不可能なのはたしかだぜ」
「そもそも731部隊は防疫給水部隊だ。
防疫給水部隊とは、飲み水の管理が主な任務で、軍隊で不衛生な満州の水質を使用する際に病原菌を検査したりするものだ。
河川や井戸に中国やソ連の細菌兵器が混入されている可能性を考慮して、日本も細菌や化学兵器のことを研究していた。
それが731部隊が化学兵器を研究していた理由だ。
捕虜を実験体に使っていたなどということは、あくまで想像に過ぎない。
仮に使っていたとしても、それを証明することはできないのだ。
なんせ、証拠書類は全て米軍が押収してしまったのだからな。
このように、立証できないことは事実としては認められないのは法律の基本なのだが、日本人は基本的に法律に弱い国民なので言われるままに信じてしまう。
なんでもかんでも訴訟を起こしまくる米国が正しいとは思えないが、かと言って冤罪天国の日本も正しいとは思えない。
ただ言われるままに従うのは正直でもなんでもない。
ただの愚か者だ」
「……」
「気にすんなって。別にカナちゃんが悪いわけじゃねぇって。
この姐さんの性根が、日本人の想像をはるかに越えて捻じ曲がっているだけだから大丈夫だよ。
だいたい、日本社会でそんなこと堂々と言ってたら、確実に『ネオナチ』か『右翼』の烙印を押されて社会的にはお終いだぜ」
「同感だ。
気にしなくていい。
この人を標準にすると、大よそ日本人の半分以上は異常者になってしまう。
ただ単にこのオバサンが異常なだけだから――――」
ゴンッ!
「痛ぅ〜〜……」
「誰がオバサンだ、誰が
20代の娘に対して失礼じゃないか ええ?」
「20代って、あんた来年には三十路――――」
バキッ!
「が……はぁ……! み、鳩尾に膝が……!」
「言うな! 読者のイメージが壊れる!」
「イメージねぇ……」
「もう十分壊れてるような気がしますけど……」
「っていーか、どんなイメージなのかしら?」
「だいたいお前はいつもいつも一言多いんだ!
わたしは大尉だぞ、大尉! めっちゃ偉いんだ!
それなのにお前と来たらまるで近所のねーちゃんに話掛けるノリで……」
「や、やめて下さい大尉! 俺が何したっていうんですか! 」
「前回の授業でリュ―シーがわたしとお前しか知らないはずの秘密を知っていた……
どーいうことか説明してもらおうか?」
「秘密? ……あー、中学のときのお漏らし ――――」
ゴン!
「ごは!」
「お・ま・え・は〜〜!!!!」
「まぁ……」
「ほっほー なかなか微笑ましい過去だねぇ」
「へぇ 可愛いじゃない」
「そのときの格好はピンクの花柄スカートだったんですよね。昔は少女趣味だったんですね」
「……お前はそんなことまで覚えていたのか?」
「ええ、日記つけてますから。日付と場所と細かい状況解説までもうばっちし」
「以外と几帳面なんだな」
「初志貫徹 全員整列 任務完遂 これぞゲルマン魂
完璧なものは美しい!」
「あっそ」
「なんでそんなことまで日記に書くのかしら」
「ハーイ! その日記見たいなー!」
「見たいのか?」
「もちろんよ。そこまで聞いたんなら細かいところまで気になっちゃうじゃない」
「OK わかった。あとで見せてやるよ」
「やけに気軽ね。普通、日記なんて人に見せるもんじゃないと思うんだけど……」
「見られて恥ずかしいことはそもそも書いてないからな。
自分の恥部を文章で残すほど、俺は神経図太くないぜ」
「でも他人の恥部は文章で残すんですね」
「まあな」
「……ちょっと待て」
「はい?」
「その日記……ひょっとしてわたしのことも書いてあるのか?」
「ええ」
「……まさか他にもいろいろ書いてあるとか?」
「えー まー いろいろですね。
大尉が初めて書いたラブレターの下書きの内容とか……」
「な、なんで貴様がそんなものを知っている……!」
「んなこと言ったって、大尉は俺んちに下書きの紙を置いてったでしょうが。
いつ取りに来るのかと思えばそのまんまだし」
「……き、貴様……!」
「まぁ、昔からいい加減な性格だったんですね」
「あたしも結構いい加減だけど……まさかここまでズサンな人だったとはね。
じゃあきっと部屋も汚いのかしら?」
「そんなに汚くなかったぜ。少なくとも足の踏み場はあったし……大尉?」
「……ふ、ふふふふ……」
「……?」
「……ふ、ふふふふ……
殺す!」
「ちょ、ちょっと……やめて下さい大尉! 俺が何したんですか!」
「……殴られるようなことしてるわよね?」
「ああ。
だめだねぇ、ヴォルフは。
女心ってのがまるでわかってない」
「女心以前の問題のような気がしますけど……」
「横暴です大尉! 俺は無実だ!」
「やかましいッ!
本人さえも忘れていた恥部を覚えているなど……
ましてやそれを文章にして残しておくなど言語道断!
覚悟しろ!」
「だ、だって日記を奨めたのはもともと大尉じゃないですか!
俺は言われた通り……やめ ――――― がはっ!」
「クタばれ、このド外道がッ!
くぬっ! くぬっ!」
ボコ! バキ! ゴン!
「……」
「……な〜んか、こーいうのどっかで見たことあるんだけど。
ねぇソースケ?」
「うむ……」
「カナメちゃんもあんまり宗介を虐めちゃだめよ。
怪我されると困るから、怪我しない程度にね」
「あたしは別に……」
「はぁはぁ……!
……。
ふー さて、ゴミ処理は後にするとして……どこまで話したかな」
「人間の油を使った石鹸やランプシェードが嘘だったというところまでです」
「そうだったな。
エルサレム発のロイター電を掲載した『ザ・グローブ・アンド・メイル』(90・4・25)によれば、石鹸については、イスラエルの国立のヤド・ヴァシェム博物館、通称『ホロコースト博物館』ですら否定の発表をしている。
ランプシェードが羊の皮製だったことは、すでに当時の調査であきらかになっている。
これはアメリカ軍のクレイ将軍の陳述がその代表だな。
たしかにナチスが人間の死体から油を取る研究をしていたのは事実だ。
しかし、それは解剖学やその他の研究であって、絶滅政策の一環としてやっていたか?というと答えはNOとなる。
普通に考えても、研究以外でそんな効率の悪いことなどするわけがないだろう。
だいたい物資不足で死体から油を取らねばならない状況だったら、アウシェヴィッツ刑務所の『死体に火をつけて灰にした』という説と矛盾が生じる。
人間の身体は自然には燃えない。
人体の7割は水分だからな。
灰にするまで焼くにはかなりの燃料が必要なわけだが、死体から燃料を確保しなければならないほど切羽詰った状況なのにも拘らず死体を焼いていただと?
何をバカなことを。
人間の死体から何かを摂取したというのは、性質の悪い偽情報だったというわけだ」
「誰が偽情報を流したのよ?」
「主に米軍と英軍だ」
「ドイツに敵対する国の仕業というのは間違いないでしょうね。
WWII中、連合軍は飛行機でビラを撒いたり、様々な周波数でラジオを流していたわけだし、絶滅計画もその一つだったんじゃない?
イギリスは第一次世界大戦のときも似たようなことやってたしね。
人間の死体からグリセリンを取るとかなんとか。
これは英国が自分で非を認めて謝ったけどね」
「さすが英国……この手の裏工作は18番ね」
「ユダヤ石鹸の根拠はやはり証言なんだ。
1945年〜46年のニュルンベルク裁判で、ソ連側はジークムント・マズールの自白を使用した。
マズールはダンツィヒ研究所の職員であり、その「自白」によれば、ダンツィヒ研究所所長ルドルフ・シュパーナー博士が1943年に石鹸を死体から作り出すように命じたというものだった。
戦後、ドイツのフレンスブルク公共検事局は、真偽を確かめるためシュパーナー博士を拘束し取り調べた。しかし、調査の結果ダンツィヒ研究所では死体から石鹸を作り出すいかなる研究も行われていない事が判明した。
ようするに、物的証拠が見つからなかったのだ。
ドイツ人がユダヤ人を殺し,その身体から石鹸を製造しているという戦時の噂は、部分的には,ドイツ政府がユダヤ人ゲットーおよび収容所に配布した石鹸に由来している。
この石鹸には『RIF』と書かれていた。
これは『帝国・産業脂肪供給センター(Reichesstelle fur Industrielle Fett und Waschmittel)』の略だったのだが、どこでどう間違ったのか『RJF』と書かれているという噂が立ち始めた。
すなわち、『純粋ユダヤ脂肪(Reines Juden Fett )』ということで、人間石鹸の噂は広まっていった。
この広まり方も不自然で、明らかに誰かが意図的に情報を流していることがわかっている。
それが誰かを特定することは不可能だが、だいたい想像はつくだろう」
「まあね」
「近年、人間石鹸はあまりにも信じ難い話ということでユダヤ人歴史家からも否定の声が上がっている」
参考資料: 歴史学者デボラ・リップシュタット教授 1981年の発言
「ナチスは決して,石鹸製造,その他の目的でユダヤ人の身体を利用することはありませんでした」
参考資料: ユダヤ人歴史家ギッタ・セレニー 『あの暗闇の中へ』より
「死体が石鹸・肥料を製造するために使われたという話は,最終的には否定された.ナチ犯罪を調査している『ルートヴィヒスブルク中央局』は広く信頼の置ける機関であるが、この機関がそれを否定したのである」
参考資料: 1990年4月 イスラエル、ヘブライ大学のイェフダ・バウアー教授
「収容者たちはドイツ人について,どんな恐ろしい噂でも信じ込んでしまう状況だった」
「で、とうとうイスラエルのホロコースト博物館でさえ人間石鹸の存在を否定したというのが10年前の話だ。
ホロコーストの根拠のほとんどは、ヒトラーならやりかねないという理由に尽きる。
命令書類がない、実物もない、実証することさえも不可能、あるのは自称被害者と自称加害者の証言のみ。
その加害者でさえ、拷問で無理矢理言わせたものがほとんどだ。
しかし、ヒトラーならやりかねない という簡単な理由であらゆる残虐行為はあったことになってしまっている。
だが、本来そんなものは決定的な理由にはならない。
拳証責任というものがあるからな」
参考資料: 『戦争論2 P.309』 著:小林よしのり
「拳証責任」は、相手を犯罪者と告発した者の側にある。
無罪を主張するほうが、「犯罪がなかった証拠」を出す必要はない。
裁判の常識である。
従って「南京大虐殺はなかった」と主張する必要はなく、ただ「『南京大虐殺があった』という立証が全然なされていない」という事実を証明すれば、それで一切を明らかにするに充分なのだ。
「この説明によれば、『ホロコーストがあった』という立証がなされてないという事実を証明すれば、ホロコーストはなかったということになる。
そして、ホロコーストがあったかどうかという研究は未だ結論が出ておらず、世界的に見れば「ホロコーストはなかった、もしくは、あったとしても600万人という数は捏造である」という説が有力になっている。
そもそもホロコーストの定義そのものが曖昧で、大量虐殺をホロコーストと位置付けるのも説得力に欠ける。
大量とはどの程度を示すものなのか?
人数なのか割合なのか?
虐殺も、どうのような殺し方を虐殺というのか?
これらの定義があまりにもいい加減だ。
そこで今回の授業では、ホロコーストを『ユダヤ民族絶滅計画』と位置付けることにする。
すなわち、『ユダヤ人を一人残らず皆殺しにする』という明確な意図の元に行われた悪魔のような計画。
これを『ホロコースト』と定義する。
おそらく読者の多くもホロコーストはこのような定義だと思っているだろう。
よしりんも戦争論では『ホロコースト』を絶滅計画の意味で捉えているようだしな」
参考資料: 「戦争論 P.126」 著:小林よしのり
「少し知的な者なら常識なのだがあのナチス・ドイツはユダヤ人と『戦争』していたわけではない
ユダヤという一民族を迫害していたのであり民族抹殺を企てたのである
ナチス・ドイツはヨーロッパの国々と戦争していたこととは別にユダヤ民族抹殺を遂行していたのであり民族みな殺しなどという人道に対する罪は責められて当然のものである」
「これから読み取る限り、よしりんは問答無用でナチスのホロコーストは肯定しているようだ。
日本軍の悪事については真相究明を尊重するくせに、ドイツ軍にはそんなことはしないのか。
ドイツは日本の同盟国だったというのに冷たいヤツだ。
日本の戦艦大和の部品を作ったプレス機はドイツ製ということからも、少なからず日独は協力関係にあったのだが……
だがこれも仕方ないかもしれん。
世間一般ではあれが普通だからな。
ところで、小林よしのりは国内では右翼だの電波だのと敵が多いが、海外ではネオナチと思われていることはあまり知られていない」
↑ フランスの高級紙ル・モンド紙の1998年度1月30日の紙面より
Yoshinori Kobayashi, auteur er heros de mangas revisionist
(小林よしのり、マンガ家にして歴史修正主義者の英雄)
「まあ、フランスでも大人気ですね」
「地球の反対側で何やってんのよ、あいつは……」
「別によしりんが何かしてるわけじゃないだろう。
フランスの新聞社が本人の許可も無く勝手に載せて批判してるだけだからな」
「フランスの行動は自爆ではないのか?
こんなことをすれば小林よしのりの宣伝になるだけだぞ」
「自爆はフランスの伝統だからだろ」
「うむ、伝統ならば仕方あるまい」
「何の伝統なのよ?」
「欧米のホロコースト否定派は、歴史修正主義者(リビジョニスト)と呼ばれる。
それはWWIIの敗戦によって戦勝国に無理矢理押し付けられた歴史観を、公平な視点から見直そうという運動だ。
なんで歴史を見直すとネオナチにされるのかわからんが、歴史を見直すとネオナチにされるなら私はネオナチそのものだな。
で、ネオナチのレッテルを貼られている歴史修正主義者(リビジョニスト)の主張はだいたいこんなものになる」
「で、これがよしりんの主張だ」
「似てるわね」
「その通り、歴史修正主義者(リビジョニスト)とよしりんの主張は扱っているものは違うが、構図がとても似ているんだ。
だから欧米では、よしりんは日本版歴史修正主義者(リビジョニスト)とされ、それがネオナチのレッテルを貼られる原因になっている。
無理もない。
この構図はまさに第二次世界大戦そのものだからな。
欧米の歴史修正主義者(リビジョニスト)やネオナチにとって、かつての同盟国 日本が立ち上がるというのは、否応なく何か運命のようなものを感じるのだろう」
「こうして日本は欧州戦争に巻き込まれていくのね……昔みたいに」
「敵の敵は味方という図式はまさにこれだな。
こうして日本はまた誤解されていくわけだ。
まあ、それはそれで面白いからOKなのだが……」
「面白いって、をい……」
「冗談だ。
さて、話を元に戻そう。
結論から言えば、ホロコースト立証は無理だ。
なぜならば立証するに絶対必要な絶滅計画の命令書が存在しないからな」
「だがチョビ髭のおっさんは、『ユダヤ絶滅』を公式の場で最低3回は言ってるぜ?
例えば、1941年11月28日ムフティのハジ・アミン・フセイニと会見したときに記録されたのによれば、この会見時に
『この地域において、ドイツに残された唯一の目的は、イギリスの保護下で暮すアラブ諸国のユダヤ人の絶滅に限定されるだろう』
ってことで、ユダヤ絶滅を約束している」
「だがこれは外交必須の裏取引みたいなもんじゃねぇのか?
つまり、パレスチナのユダヤ人を殺すからイランはドイツに力を貸せってこったろ。
ただ単にイランを枢軸国側へ参戦されるだけが目的のウソだったって可能性もある。
これだけじゃ断定はできないぜ」
「あ、復活した」
「当然。 殴られ慣れしてるからな」
「うむ」
「なんでアンタが頷いてるのよ……」
「……ち 仕留めそこなったか……」
「どーしたんだいソフィアちゃん。
せっかく可愛い顔してんだから、笑わなきゃ損だぜ」
「か、可愛い……?」
「あれ? 照れてる?」
「ソフィアさんは『綺麗』と言われることはあっても『可愛い』と言われることはないでしょうから、きっと照れてるんですよ」
「なるほどね」
「やかましいぞ外野。
ごほん。
さて、クルツの言った証言や他の証言が本物だとしても、それは動機が確認されただけだ。
動機だけでは事実を立証することはできない。
そんなことだけでホロコーストが立証できるなら、アラブの指導者はみんなホロコーストをしたことになる
連中がイスラエルに対して何を言っているか知らんわけではあるまい」
「ならアインザッツグルッペン(特殊部隊)みたいなユダヤ人狩り専門の部隊はどう説明すんだ?
1942年12月には、チョビ髭当ての報告書が存在するぜ。
1942年の8月から11月までに東部戦線で死んだユダヤ人や反ナチの人数が書かれてる。
363,211人、つまり、約36万人の反ナチとユダヤ人が殺されたっていうSS長官ヒムラーからの報告書は写真で公開されている。
こりゃ決定的な証拠だろ?」
「なるほど。
たしかに、ユダヤ人が虐殺されたことは事実のようだな。
だが、この36万人のうちの何人くらいがユダヤ人なのだ?
この殺されたユダヤ人は本当に『ユダヤ絶滅計画』という明確な目的のもとに殺されたのか?
そんな命令書類が存在するのか?」
「『ユダヤ絶滅計画』っていう命令書類は存在しないな」
「ここで重要なのは虐殺の有無ではない。
虐殺があったのは間違いなかろう。
ドイツ軍によって、ソ連領では100万人以上の民間人が虐殺されたことは有名な話だ。
だが、重要なのは、これが『絶滅計画』のもとに行われたのかどうかなのだ。
ただ単に自国領土から異民族を排除したいというのならば、支那もソ連も日本人に対してやっている。
さらに言えば、ユダヤ人を虐殺していたのはドイツ人だけではない。
ロシアを支配したユダヤ・ボリシェビキが大嫌いなロシア人や、その他の民族もユダヤ虐殺に加わっていた。
そもそもアインザッツグルッペンは、ゲリラ対策を目的と作られた部隊だ。
その目標がユダヤ人だったのは、ゲリラにユダヤ人が多かったからに他ならない。
しかもこのドイツ軍のパルチザン狩りで得られたデータは米軍が押収し、ベトナム戦争においては「索敵殲滅(サーチ アンド デストロイ)戦術のモデルにもなっているし、アインザッツグルッペンと似たような軍事作戦はナム戦を調べれば腐るほど出てくる。
ある特定の地域におけるゲリラを全滅させる作戦は、絶滅計画ではなく、ただの軍事行動と見るべきだろう。
日本人はレジスタンスというと神聖なイメージを持っているが、レジスタンスなんてものは、名前はカッコいいが、やってることはゲリラと大差ない。
あと、アインザッツグルッペンではないが、こんな命令書がある」
参考資料: ドイツ国防軍 第4戦車軍ホート将軍指令(1942年8月1日)
「ブラーツカヤ・ゼムリャの戦闘には、非戦闘員の地域住民が戦闘に参加している。15歳以上の男子住民は全員射殺せよ」
「これは一見するとドイツ軍による虐殺命令だが、明らかに対ゲリラ用の命令だとわかる。
ナム戦で米軍が実証したように、ゲリラ戦などやれば民間人が大量に殺されるのは、事前に予測がつくことだ。
だからこそ国際法で禁止されている。
しかし、赤軍はそれを平然と無視する。
シナ兵、ソ連兵、ベトコンのゲリラ戦術を抜きにして、アインザッツグルッペンを一方的に責めるのは公平ではないな。
もちろん、アインザッツグルッペンが肯定されるわけではないがな」
「結局はナム戦と同じで、両方悪いという結論ですか」
「そーいうことだな。
どっちがより悪いことをしたかを問うことはできるが、どちらが一方的に悪いかを問うことはできない。
実際、両方とも悪いことをしているのだから当然と言えば当然だ。
そして、アインザッツグルッペンが『絶滅計画』の名目では動いていないという根拠が1つある。
ナチスはたしかにユダヤを差別したが、戦前には、『出国奨励策』を取っていたという事実があるからだ。
だが、これは『ユダヤ追放』であって、『ユダヤ絶滅』とは違うな。
本当にこの世からユダヤを絶滅させたかったら、出国を奨励するなどあり得ない。
そして、このナチスの『ユダヤ追放』は、イスラエル建国を目指すシオニストに歓迎されていた。
もしナチスのユダヤ政策が『追放』ではなく『絶滅』だったらシオニストどもに歓迎されていたことが理屈に合わなくなる」
「結局どっちなのよ? ナチはユダヤ絶滅計画を実行してたの?」
「それは今でもはっきりしないのが本当のところだ。
歴史というものは、白黒はっきりできるほど簡単なものではない。
ただ、現存する証拠だけでは証拠不十分で無罪になるのが当然と考える。
無実と無罪は全く違う。
やってないのが無実、やったと立証できないのが無罪。
別物だ。
だから、『ナチスはユダヤ絶滅計画を実行していた。しかし、その立証はできていない』というのが妥当な書き方だろう。
実際の研究の結論はそうなのだからな」
「なにこれ?
でも『立証できてない』なんて書いたら、読者は『なかった』と思うんじゃない?」
「それだ。
まさにその通りなんだ。
結局のところ、『立証できない=やってない』というのは普通の感覚なんだが、それを認めない連中があまりに多い。
南京大虐殺と同じで、ナチスの悪行は政治的意図のもとに騒がれているのは明らかだ。
歴史学の基本は、たとえそれが相反するもの同士だったしても事実を並べることにはじまる。
クルツの言った『ユダヤ人を含む36万人の虐殺』は事実だ。
しかし、私の言った『出国奨励策』もまた事実だ。
資料の見方によっては、ユダヤ人だから虐殺されたのではなく、反ドイツにユダヤ人が多いだけだったという結論になることさえあり得る。
もしかしたら、基本的には『追放』だったが、様々な理由から追放しきれないユダヤ人に対してのみ『虐殺』に切り替えたのかもしれない。
このように、虐殺一つを見ても、それが『民族絶滅』という目的だったのかどうかは怪しいものになってしまうし、ましてや虐殺の対象がユダヤ人に限定されたものかどうかなどはたやすく断定できるものではない。
もしこの虐殺が『ユダヤ絶滅』ではなく、『反ドイツ虐殺』だと断定されたら、ユダヤ特権などは消滅してしまい、世界の歴史そのものがガラリと変わってしまう。
本来ならばこのようなことは簡単に断定するべきではなく、何十年もかけてじっくりと検証すべきなのだが、歴史学が政治的な性格を帯びてくるとそうもいかなくなってしまう。
現実の世界では、ヒトラーならやりかねないという理由がそのような正論を捻じ曲げ、闇に葬りさっているのは知っての通りだ。
一部で騒いでいるものの、今だに多くの人々はユダヤ人が何百万人も虐殺されたことを信じている。
イスラエルが部分的とはいえ否定していることですら、事実としてしまっている。
そしてドイツはナチスの悪行を否定することは法律で禁じられており、批判されれるまま、それに従わなければならない状況にある。
要するに、戦争に負けた国が惨めなのはいつの時代も同じだということだな」
「やっぱり戦争は負けたらお終いなんですね」
「そうだ。
生物兵器、化学兵器、核兵器。
こんなものは戦争犯罪じゃない。
最大にして唯一の戦争犯罪は戦争に負けることなんだよ。
フィンランドが敗戦直後に言ってたぜ。
『戦争に負けることが犯罪になるとは知らなかった』って」
「お約束だわな」
「……」
「さて、今度はナチスの悪行の歴史資料として使われている『アンネの日記』を取り上げてみよう。
『アンネの日記』の名前くらいは知っているな?」
「そりゃ誰でも知ってるだろ。で、どーいう本なわけ?」
「ポーランド系ユダヤ人少女 アンネ・フランクが残した日記のことよ。
1942年から1944年までアンネ・フランクは父親の会社の倉庫の屋根裏部屋に隠れ住んで、ナチのユダヤ人狩りから逃げていた。
その間の辛い生活が書かれている名作中の名作」
「そいつは凄い話だな。
会社の倉庫なんて真っ先に探されそうな気がするが、よく2年も隠れてたもんだぜ。
そー思わないか、カナメちゃん?」
「それは……」
「そうだな。
『アンネの日記』は小説として読むには名作だが、あれの内容を全て事実だとするには矛盾が多すぎる
たとえば、アンネの家では、咳をしただけでも咳止めを飲まなければならない状況下だった。
当然だ。
咳などしたら人間がいるのがばれてしまう。
ナチがユダヤ人狩りをしている状況下なのだから、調べられれば一発で御用だ。
ここまでならば問題ない。
しかし、アンネの家では家具を作っている。
有名な回転棚だ。
しかも、これは手作りだったそうではないか。
なるほどなるほど、咳をしてはいけない家で日曜大工か。
相当に器用な人間が住んでいたのだな」
「……」
「とまぁ、これだけでも『アンネの日記』の内容は、何者かによって意図的に歪曲された可能性があるということがわかる。
これだけならアンネ自身による勘違いや誇張だったと言えるだろう。
だが、『アンネの日記』の矛盾はこれだけではない。
同居のおばさんは毎日電気掃除機を使ってたらしいが、今でさえ電気掃除機はうるさい。
咳をしてはいけない家で電気掃除機使用か。
なるほどなるほど、アンネの隠れ家の電気掃除機の音は咳よりも小さかったのだな。
大した発明だ」
「俺も思ったことがある。
2年以上も8人が隠れ家に住んでいて食料やゴミはどうしたのだ?とか
ナチに狙われているのに同居人同士で喧嘩などして大丈夫なのか?とか
言い出したらキリがない」
「ダメダメ。 そーいう理論的な突込みを入れちゃ。
読者が深く考えると嘘がばれちゃうでしょう?」
「おいおい、待ってくれよ。
それじゃ何か?
『アンネの日記』は思考停止状態の人間しか読んじゃいかんってことかい?」
「そうよ。
少しでも疑問を持ったらナチのレッテルを貼られるからね。
多少の矛盾があっても、あれは小説ではなく、事実として全てを受け入れるのが正しい生き方なのよ。
連合軍マンセー、枢軸国ファックユーの人間以外は読まない方がいいわ」
「マジかよ……。
でも、ちょっと性格の歪んだ人間が読めばすぐに矛盾がわかっちまうぜ。
いるからなー、他人の荒捜しが趣味のヤツ」
「その通り。
嘘があると思って読めば誰だって矛盾に気づく
情報操作において、これは非常に重要なポイントだ。
そしてこのことは童話の世界では『裸の王様』として有名だな。
仮にも歴史資料ならば、それが信頼できる資料なのかどうかを徹底的に検証するのが歴史学の基本だ。
ところで本物の『アンネの日記』の一部はボールペンで書かれていることがわかっている。
だが、ボールペンが世の中で広く使われるようになったのは、アンネの死んだ1945年の6年後の1951年だ。
なぜ1945年に死んだ人間が、1951年以降に一般で使われるようになったボールペンで日記を書けたのか凄く疑問なのだが、
それは言わないお約束のようなので、見なかったことにしておく」
「お約束じゃしょうがないですよ」
「そうよね。お約束だもんね」
「見なかったことねぇ……。
いいのかい、それで?」
「気になるか?」
「そりゃあな」
「あんまり細かいことまで突っ込むと、泥沼になって話が進まないからその件に首を突っ込むのはやめて置きたいところだが……
まあ気になる読者もいるだろうからこの後で話すことにしよう」
「えーと、それじゃアンネの隠れ家って……」
「あれはフィクションだろう。
その根拠の一つにこんな話がある」
参考資料: スウェーデンの記者、ディトリィェブ・フェルデュラー 宇野正美著「見えざる帝国」より
「1959年、映画『アンネの日記』が作られた時、アンネが住んでいたというアムステルダムの原型(オリジナル)の建物を、日記に書いてある様に改装しても良いと言われたという。これでは否応なしにこの日記に対する疑問が湧いて来るではないか。又、この日記は自己矛盾及び文学的表現に満ちており、とても13歳の少女が個人の日記として書いたとは思えない。しかもどうして13歳の少女がフランク家の歴史についてその日記の初めでまず語り、すぐ後にドイツに於ける反ユダヤについて語っているのか。彼女の本文の中で『オランダ風の梯子階段』と書いているが、彼女はオランダしか育っていない筈であるのに、どうしてその梯子階段がオランダ独特の物と分るというのだろうか。彼女はどこの国にも行った事はないのである」
「どうだ?」
「正直な感想を言うとよぉ……
やっぱり?」
「ただ一つ問題がある。
このディトリィェブ・フェルデラーはネオナチで、人種間憎悪を煽り立てるプロパガンダを流布した罪で、スウェーデンの刑務所に入っていた人物だ。
彼がやったことで一番有名なのは、ヨーロッパのユダヤ人に髪の毛の切れ端を郵送して、それがガスで殺されたユダヤ人から刈り取った髪の毛だと証明できるかと皮肉たっぷりに質問したことだが、それ以外にも様々な出版物を出してユダヤからは目の仇にされてしまっている。
というわけで、このディトリィェブはユダヤお得意の人格攻撃の格好の餌食にされてしまい、その証拠能力に疑問を持たざるを得ない状況になっているのが現状だ」
「人格攻撃は朝日新聞も十八番よね」
「だが、その人物の人格が問題となっても、彼の示した証拠を検証もなく否定するのは良くないだろう。
だいたいそんなことを言ったら裁判は成り立たない。
それが成り立つ国は韓国くらいなものだ」
「それが成り立つのかあの国は……」
「ネオナチの主張が信用できないというなら、オランダ政府の主張だって全く信用できない。
政府の発表など信用には値しない。
国益のためならば平気でウソをつくのが国家というものだ。
オランダがアンネの日記を偽者と断定しても、オランダにメリットなどないのだから当然だ。
だが様々なデータから、アンネの日記は偽者だとわたしは思っている」
「矛盾だらけなんだから本物の可能性は低いわね」
「だがこうも考えられる。
あの矛盾だらけの内容は、おそらくアンネが自分自身の願望を描いたものではないのだろうかということだ。
なにせ13歳の少女が書いた日記だから、多少の脚色があってもおかしくない。
いや、ナチの迫害に怯えながら暮らす少女ならば、日記くらいは楽しいことを書いて現実逃避したいと思うのは当然だろう。
これはあくまで可能性に過ぎないが、この理屈ならあの矛盾だらけの展開も納得がいくというものだ」
「でもアンネの日記は当時のナチスドイツの酷さが書かれているわ。
いくらアンネの日記の一部が意図的に歪曲されたとしても、ナチスが悪かったことに違いはないわよ」
「それは、例えばこーいうものかな?」
「ラジオによると、ガス室があって、ほとんどは殺されるらしい」
「そうよ。ガス室で人間を殺すなんて……同じ人間のすることじゃないわ……!」
「そうだな。たしかにそれが本当の話だったら、同じ人間のやることではない。だが……」
「ラジオによると、ガス室があって、ほとんどは殺されるらしい」
「あ……」
「……というわけで、『アンネの日記』に書かれているナチの悪行は、あくまで反ナチ宣伝のラジオを元に想像だけで書いたものだ。
無論ラジオだけではないが、その他の情報源も全て伝聞。
当時、そのような噂があったことの証明にはなるが、それが行われていたという証明にはならない。
アンネ自身は自分でガス室を見たわけではないのだからな。
結論から言えば、「アンネの日記」に歴史資料の価値は全くないことがはっきりしてしまうわけだが、そのことをまとめた出版物を発売しようとすると、自称平和団体から圧力がかかるらしい。
自称平和主義者どもは基本的に盲目だからな。
話し合いなど通用しない。
話し合いに応じようともしない。
少しでも反論しようとすると、問答無用で弾圧に走る。
まあ、それが一番賢いやり方なのだがな」
「なんでそんなことするわけ?」
「相手に反撃させないってのは戦術の基本だからだよ。
洗脳と同じだわな」
「なるほど」
「さらにこんな資料がある。
本物のアンネの日記は複数出版されているが、その原本に書かれた文章の筆跡は全て同じだ。
1981年、オランダ国立戦時資料館は、アンネ・フランク自筆の日記を、真贋鑑定のため、法務省所属のオランダ国立法科学研究所に提出したことがる。
その国立法科学研究所は使用されている物質(インク、紙、糊など)と筆跡を調査して270ページの報告書を発行した。
こうして、『アンネの日記は1942年から1944年の間に書かれた』ということは異論の余地無く論証され、誰かが意図的に追加したという説は消えたわけだ」
「なーんだ。やっぱり本物 ――――」
「ところが、事態はさらに悪化した。
アンネの日記の4巻はボールペンが使用されている。
しかし、ボールペンは1951年以後に使われるようになったものだ。
1945年に死んだ人間がボールペンで本を書けるわけがない
ボールペンを使って書かれたアンネの日記第4巻と、それ以前の1,2,3巻が同じ筆跡ということは……」
「日記の作者はアンネじゃない?」
「その可能性が出てくるな。
となると、考えられる可能性は二つ。
一つはアンネは戦後まで生き延び、戦後になって日記を書いた。
もう一つは別人がアンネを語って書いたということになる。
では誰が書いたか?というと、これもわかっているんだ。
アンネの日記の真の作者、それはユダヤ系アメリカ人作家メイヤー・レビンだ」
「やっぱり別人かよ。そんなんだろうと思ったぜ」
「その説の根拠は?」
「この根拠は簡単だ。
メイヤー・レビン自身がアンネ・フランクの父オットー・フランクから、この日記作成に対する謝礼金として5万ドルを受取ったと認めているからだ。
オットー・フランクはこのレビンに5万ドルを払い、その後レビンの作品をまるで自分の娘の作品にしてしまった。
その結果、アンネの日記はピレッツァー賞を受賞し、父オットーは莫大な財産を築いた。
実はアンネの日記への創作疑惑は日記の発売当初からあった。
オットー・フランクはこの日記のおかげで財産を築いたが、当然この本が創作なのかどうかは世論を騒がすことになった。
さらに困ったことに、1947年に発売されたアンネの日記が大ヒットするにつれて、ミュージカルや映画などの版権を誰が有するべきか?という問題が浮上した。
普通に考えれば、著者のアンネが権利を持つべきだが、彼女はすでに亡くなっている。
で、その父オットーが持つのが妥当ということになるわけだが、この日記が大ヒットしたのはメイヤーによる部分が大きい。
メイヤーが大々的に宣言しなければ、アンネの日記はこれほどまでにヒットしなかったのは間違いない。
それで両者は対立。
醜い争いは裁判に発展し、メイヤーは自分が権利を持つことを主張するために自作であることを暴露してしまった。
というわけで、その判決でメイヤーが書いたことがはっきりしたのだ」
「なら話は簡単だろ。
その判決の書類が何よりの証拠だぜ。
そいつを派手に公表すりゃあ、『アンネの日記』がユダヤのプロパガンダというのが簡単に証明できる」
「それができんのだ」
「なんで?」
「このニューヨーク最高裁判所の判決の書類番号は『2241-1956』とわかっていて、ニューヨークの地方事務所にある筈なのだ。
だがこのファイルは現在 紛失してしまった。
しかも原因は不明。
調査しようとすると何者かの圧力がかかり調査は続行不能。
以後、そのまんまだ」
「おいおい、そりゃひでぇ話だぜ。
証拠隠滅じゃねぇか」
「それがヤツラのやり方なんだよ。
都合の悪い証拠は消し、都合のいい証拠は捏造し、都合の悪い研究者たちには脅しをかけて、逆らうヤツラにはネオナチのレッテルを貼って社会的に抹殺し、徹底的に真相究明を邪魔する。
そんなことばかりしてるからユダヤは嫌われるということに、いい加減ユダヤは気づくべきだ。
さらに似たようなこと事件がある。
1980年10月9日付の『ニューヨーク・ポスト』には、エルンスト・ロエマーが、この『アンネの日記』は真実ではなく、小説である事を追及し続けて裁判に持込んだ事が書かれている。
二度目の裁判でこのロエマーの申出は正当と認められたそうだ。
で、このエルンスト・ロエマーの申出に対する独逸連邦犯罪調査事務局(BKA)の調査結果を西独逸の週刊誌『シュピゲール』が暴露した事があった。
これが先ほど言ったボールペンの話だ。
だが、この手の発言はドイツでは禁止されている。
無理に発言した連中がどうなるかは言うまでもない」
「……」
「どうした? やはり免疫のない人間にはショックだったのか?」
「う、うん……ちょっとね……」
「この程度でショックを受けていたらこの先はやっていけないな。
さて、ここに書いたことは反ユダヤ派の人間ならば誰でも知ってる基本中の基本事項だ。
もっとも私はユダヤがムカツクだけで、反ユダヤではないがな。
とりあえず、『アンネの日記』はシオニストによるプロパガンダの可能性が非常に高いということを頭に入れてもう一度読んでみるといい。
感動の小説ではなく、あくまで歴史資料として読めば、今までと違った結論が導き出せるかもしれん。
さて、準備運動はこの辺にして、次はユダヤ最大の捏造であるアウシュヴィッツ刑務所毒ガス処刑についての話だ。
この刑務所の名前を聞いたことがあるか?」
「400万人が毒ガスで殺されたという絶滅刑務所ですね」
「アンネ・フランクもここに送られて死んだのよね」
「病気で死んだだけなんだけどね」
「え? だってアウシュヴィッツに送られて、そこで死んだのよ?」
「『死んだ=殺された』は成り立たないでしょ?
『死んだ=殺されたかもしれない』は成り立つけどさ。
しかも、アウシュヴィッツでは生き残ったし」
「そ、そうなの!?」
「カナメの反応は、日本人の典型的な反応だろうな。
日本人はユダヤ人に迫害された経験がほとんどない。
自分に危害を加えないものにはどうしても敵意を持てないから、疑うこともない。
実にお人よしな民族だな」
「だって、理由もなしに人を疑えないわよ」
「理由がない?
ただ単に何も知らないだけじゃないのか?」
「それは違う……と思うわ……」
「落ち込むことは無いぞ千鳥。
日本人の人の良さは海外でも評判が高い。
差別意識がほとんどないことはヴァチカンですら認める世界一の美徳だ。
誇りに思っていい」
「え、えへへ……。なんか照れちゃうわね」
「その反面、救いようのないマヌケと思われていることも事実だ。
少しは反省した方がいい」
「をい……」
「長所と短所は表裏一体だ。
気にすることはない。
さて、アンネがアウシュヴィッツに送られてからを少し詳しく見てみるとしよう。
1944年9月、当時15才だったアンネと彼女の父オットーは、オランダからポーランドのアウシュヴィッツへと送られた。
数週間後、ソ連軍の進行に伴い、アンネは他の多くのユダヤ人と共にベルゲン・ベルゼン収容所に送られ、1945年3月、チフスが原因で亡くなったわけだが……
ここで一つの疑問が残る。
なぜアンネは6ヶ月も生きることができたのだ?
しかも、最後は発疹チフスという病気で死んだわけで殺されたわけではない。
あくまで病気で死んだわけで、アンネはもちろん、彼女の関係者は誰一人として毒ガスで死んだわけではないのだ」
「アンネが働ける健康な身体を持ってたからでしょ?
働けない人間から毒ガスで殺されたって聞いたわ。
その数、400万人……凄い数よね」
「うむ、たしかにそう言われている。
だが、アウシュヴィッツには一方でこんな事実がある。
アンネ・フランクの父であるオットー・フランクはアウシュヴィッツ内でチフスに感染した。
そしてアウシュッビッツ収容所内の病院に入院した。
これは医療記録が残っている」
「え?」
「働けない人間から殺すなら、なぜ治療するのだ?
入院しなければならないほど体が弱ったユダヤ人は毒ガスで殺されたのだろう?
カナメが今そう言ったではないか?」
「そ、それは……」
「まあそれは置いておこう。
さて、カナメの言う『400万人』という数は誰が導き出したのか知っているか?」
「え? そ、それは……専門家の人じゃないの?」
「そうだな。たしかに専門家だ。
しかし、その専門家は本当に死体の数を数えたのだろうか?
仮に数えたとして、調べた数字を正直に述べたのだろうか?」
「どーいうこと?」
「そいつらが、意図的に数字を捏造したら?と言っているんだよ。
『アウシェビッツ400万人の虐殺』
この話が最初に世の中で出たのは、戦後のニュルンベルク裁判。
そして、ニュルンベルク裁判でこのことを言い出した国はソ連だ」
「またあいつらかい。
ソ連が言ってる時点で信用性がかなり低くなるな。
やれやれ、『フルメタル・パニック!』のソ連も、現実のソ連もやってることはあんまり変わらんねぇ」
「現実なんてそんなもんさ。
ソ連は超能力者を養育する国家プランを実行していたことすらある。
ナチスのオカルト好きは有名だが、宗教を否定しながらも超能力を研究するソ連は一体なんなのだろうか?
超能力で国防総省の考えを読むなど正気の沙汰ではないと思うぞ」
「そんなことまでしていたのか……」
「ミスリル(俺たち)はとんでもないヤツラを相手にしてたもんだぜ……」
「大丈夫よ。アメリカも似たようなことはやってたから。
驚くようなことじゃないでしょう?」
「これだから白人は……」
「それは偏見よ、偏見」
「偏見……か」
「何よ」
「別に……」
「ま、どこの国にも頭のイカれた連中はいるということだな。
ソ連は1945年5月6日のニュルンベルク裁判で400万という数字を言い出した。
しかし、この400万という数字は全く根拠のないものだ。
なんせ死体を数えたわけでも、人口統計から出したわけでも、アウシュヴィッツ刑務所の書類から出したわけでもないのだからな。
普通に考えれば、こんなものはただの言いがかりに過ぎない。
だが、ソ連のやり方はさらに徹底していた。
ソ連は、第二次世界大戦終了後の10年間、アウシュヴィッツへの立ち入りを全面的に禁止していた。
民族絶滅は人類史上最大の悪行と言ってもいいだろう。
だが、それほど重大なことなのに、ソ連は検証を許さなかったのだ。
10年後、ソ連がアウシュヴィッツを公開すると、戦時中の連合軍が撮った写真にはなかった煙突などの施設が追加されている。
戦時中にソ連が撮った写真には存在しなかった施設が追加されているのに、「我々は手を加えていません」と、平気で言い張るのだ」
「おいおい、それって証拠捏造じゃねぇのか?」
「そうだ。
さらに連合軍はニュルンベルク裁判で、実地検証なしの判決をくだしていた。
証拠は『チクロンB』『自白』『陳述』だけだ。
これだけで犯罪が立証できるわけが無い。
裁判用語で言えば『物的証拠』が全く無いのだ」
「チクロンBってのは毒じゃないの?」
「毒だ。
もちろん人を殺すこともできる。
チクロンBというのは、『シアン化水素』、気体状態の通称は『青酸ガス』だからな。
猛毒だ」
「やっぱり」
「だが、これは殺虫剤として使われていた。
ソ連が毒ガスの証拠として提出したチクロンBとは、1923年に開発された『殺虫剤』なんだ。
第二次世界大戦当時のナチス・ドイツの集中キャンプでは、大流行中の『発疹チフス』の病原体の微生物、『リケッチャ』を媒介するシラミ退治につかわれた。
アンネの死因でもある発疹チフスは、多数の人々が長期間すし詰めにされ、入浴しない場合に常に発生する病気だ。
その原因は毛髪と衣服にたかるシラミで、チクロンBはこのシラミを退治するために用意されていたんだ。
陸海軍が伝統的に兵士に短髪を要求する理由は、発疹チフスの危険がその理由だ。
よくナチスがユダヤ人絶滅計画を実行していたという写真で、裸にされたユダヤ人が列を作らされている写真がある。
よくこれだけで絶滅計画の証拠にされてしまうことがあるが、あれは発疹チフスの流行下でユダヤ人を大量に強制移送したドイツ軍が、ユダヤ人を収容所 にいれる前に、それまで着ていた衣服を全部ぬがせ、シラミの卵がうえつけられている可能性のたかい髪を刈り、シャワーを浴びさせたという写真だ。
衣服は別室にまとめ、殺虫剤チクロンBで薫蒸することよってシラミを駆除した。
チクロンBと薫蒸室には、毒物の危険を知らせるために、どくろマークがつけられていたのだ。
だが、このチクロンBはあまり役に立たなかったらしい。
その証拠にアンネ・フランクは発疹チフスで死亡している」
「でもその毒で殺したかもしれないわよ」
「それはない。
なぜなら死体の死因を確定するには、専門家による解剖が必要で、特に毒ガスで死亡した事を確認するには、臓器からその毒ガスによる化合物を検出する事が必要になる。
もしもナチスがユダヤ人をチクロンBで殺したなら、死体から毒が検出されるはずだ。
そうだろう?」
「まあね。毒が検出されない毒なんてあれば、今ごろ世の中は暗殺者だらけよ」
「アメリカ軍とともにドイツのダッハウなど約20箇所の収容所に入り、発見した死者約百体の解剖検査をした『唯一の法医学者』、チャールス・ラーソン博士は、『毒ガスによる死亡例は一つも見つからなかった』と報告している。
このチャールス・ラーソン博士は戦後、米国法医学アカデミーの設立者の一人にもなっている人物だ。
だが、これは極端な例でもなんでもない。
例えば、ガス室肯定派の重鎮であるユダヤ人歴史学者のラウル・ヒルバーグだが、彼は、1985年1月17日、トロントの法廷で、『ガス室で殺された死体の解剖記録を知っていますか?』と言う質問に対して、Noと答えている。
つまり、『ガス室はあった』と言う側の歴史家の親分自身が、実は、その『ガス室』で殺された死体の解剖記録など見た事が無いと言っていたのだ。
しかも、これは、法廷証言だから、偽証でない限り、ヒルバーグ教授は、ガス室で殺された死体の存在を証明する医学記録が見つからないまま、『ガス室で大量殺人』なんていう話を書きまくっていた事になるわけだな。
このことは、カナダの新聞『The Sault Star』に報道されたため、もはや言い逃れは不可能だ。
で、このヒルバーグは最近になってこんな結論を出した」
参考資料: ラウル・ヒルバーグ著 望田幸男他訳 『ヨーロッパ・ユダヤ人の絶滅』(1997/11発売) より
「結局、ユダヤ人の絶滅は法律や命令の産物というよりも、精神とか、共通理解とか、一致や同調の問題であった。この企てに加担したのはだれなのか。この事業のためにどんな機構が作動したのか。絶滅機構はさまざまなものの集合体であった―――全作業を担った官庁はなかった。
ヨーロッパ・ユダヤ人を絶滅するために、特定の機関が創出されることはなかったし、特定の予算も割かれなかった。それぞれの組織は絶滅過程においてそれぞれの役割を果たし、それぞれの課題を実行する方法を発見せねばならなかった」
「何これ? つまり、それぞれが自己の判断で絶滅計画を自発的に行ってたってこと?
だから命令書はないって……」
「そんなバカな話があるわけないじゃない。
個人レベルの差別ならともかく、絶滅計画が個人で自発的に行われてたなんてのは屁理屈もいいところよ。
公園や海岸のゴミ拾いのボランティアじゃないんだからさ。
ボランティアにしても言い出しっぺがいるわけだし、ヒルバーグの説はまったく説得力がないわね」
「そういうことだな。
ヒルバーグは、見直し派や否定派を黙らせるために、ホロコーストを徹底的に調査した。
そこまではよかったが、それが結果的とはいえ、自らの手でガス室を否定せざるを得ない状況を生み出してしまった。
これは皮肉としか言いようがないな。
ま、ホロコーストの存在の有無を証明することは、一見難しいように見えるが、ルール自体は簡単だ。
立証できれば肯定派の勝ち。
立証できなければ否定派の勝ち。
たったこれだけのことだからな。
そして、ヒルバーグは絶滅計画を立証することはできなかった。
それだけの話だ」
「身もフタもない言い方ですね」
「だが、間違ったことは言ってないだろう?
そんなこんだで、毒ガスで死んだ死体が一体も無いことは、肯定派も認めざるを得ないのだ」
「ちょっと待ってよ。
それじゃガス室肯定派は、こんな状況で何を根拠にガス室殺人を肯定するのよ。
死体がなければ、ガス室殺人は立証不可能でしょう?」
「ガス室肯定派は言う。
ナチスは毒ガスで殺した死体は全て燃やして灰にし、川に流したから死体はないと。
欧米では死体は焼かず、土葬がメインだ。
それなのに、なんのために焼却炉があったのだ?と。
これは簡単に答えられる。
発疹チフスで死んだ死体を燃やすためだ。
放って置けば病気が流行ってしまうからな。
それを防ぐために焼却炉があったのだ。
従って、焼却炉があるのは当然なことだ。
第一、病気で死んだわけではなく、毒ガスで死んだ死体を燃やして全て灰にし、川に流したという証拠はどこにあるか?
その命令書はどこにあるのか?
『毒ガスでユダヤ人を殺し、その死体を燃やして、灰は川へ流せ』という命令書はどこにあるのか?
と言うと、それはドイツ軍が燃やしたと答えるのだ。
ではその命令書をドイツ軍が燃やしたという証拠は?というと、答えられず、根拠もないのに燃やしたと言い張る。
だいたい何百万人もの死体を灰にするまで燃やすなど、当時のドイツの状況や技術を考えれば物理的に不可能なのだが、ドイツ軍が撤退したときに壊したと答える。
では、『ガス室を壊せ』という命令書はどこにあるのか?
というと、やはりドイツ軍が燃やしたと答えるのだ。
そんなこんなで『証拠を出せ』としつこく言っていると、そのうちこちらをネオナチ認定して人格攻撃が始まるわけだ」
「うーん、見事な自爆っぷりね」
「はい! 日帝が燃やしたんだと思いますニダ!」
「だからコリアンネタはやめろよ」
「アイゴー!」
「ま、ナチスによる毒ガス計画というのはあれと同レベルの捏造だったわけだ。
連合軍が、根拠する当事者たちの証言はほとんど当てにならない。
なぜならば、連合軍はドイツ人被疑者に拷問を加えて「自白」を得ていた。
これは米国の議会記録に、アメリカがドイツ人被疑者に拷問を加えて「自白」を得ていた事が、はっきり記録されている。
これは、日本でも、東京の国会図書館で入手可能だ。
実は、この証言が本当だろうと偽者だろうと、あまり意味はない。
なぜなら証言だけでは事実が立証できなからだ。
……と思うのだが、証言だけでは事実を立証できないということを知らん連中が多すぎる。
どーいう思考回路をしているんだ?」
「ふふ 証言だけでも事実の立証ができるのは朝鮮半島の常識ですよ。
そんなことも知らないんですか?
おバカさんですねぇ、くすくす……」
「物凄い理屈だな……」
「さすが半島……あたしたちの常識をはるかに超えた世界の住人ね……」
「ウリナラマンセー!」
「だからコリアンネタはやめろよ」
「アイゴー!」
「……こんないい加減なものが果たして証言と言えるのか?」
参考資料 :フランス在住ユダヤ人医師C・S・ベンデル1946年3月2日 ハンブルク連合国裁判での証言
「実際,1000の死体が溝に投げ込まれ,『一時間もしないうちに』全て燃え,灰に変わりました」
参考資料: スジヤ・ワルサフスキーの証言 (ポーランドにおけるナチ犯罪の調査:主要記録)
「死体に火がつくと,それらはひとりでに燃えました.」
参考資料: ルドルフ・ホェスの証言(マルティン・ブロシャット:『アウシュヴィッツの司令官』)
「毒ガスで殺された人々の大部分は,第4火葬炉の後ろで燃やされました.
死体はまず残っていた石油で燃やされ,その後メタノールで燃やされました.
溝の中で死体は昼も夜も燃え続けました.」
参考資料: スラマ・ドラゴンによる証言
「アウシュヴィッツには,長さ30メートル,幅7メートル,深さ3メートルの溝が2つありました.
その溝の端は,死体を燃やす煙で黒ずんでいました.」
「一時間もしないうちに1000体もの死体が溝の中で灰になるわけがない。
人体の6割以上は水分だから死体は勝手に燃えない。
深さ3mの溝では酸素供給ができないから死体は燃えない。
こんな物理的に不可能な証言が信頼できるわけないだろうが。
他にも腐るほど証言があるが、どれもこれも物理的に不可能なものが多すぎる。
これを信用しろという方が無理だ」
「ふふ 敗戦国の戦争犯罪を立証するのに物的証拠は必要ないんですよ。
そんなことも知らないんですか?
おバカさんですねぇ、くすくす……」
「……そんなことって、をい」
「……まぁ、そんなこんなで肯定派と否定派の認識がまったく異なるから、両者の妥協は無理だな。
裁判にでも持ち込まない限り、どう考えても意見の一致はあり得ない。
……。
負け犬の遠吠えなど誰も聞いてくれないのだな」
「仕方ないですよ。
負けた国がみじめなのはいつの時代でも同じなんですから」
「……そうだな。
クヨクヨしても始まらん。
やれることだけはやっておかないとな。
さて、アウシュヴィッツの毒ガス室とされている部屋だが、この部屋は現在もポーランド政府が平気で観光名所にしているが、実は毒ガスを入れる穴もなければ、換気する穴もない。
ただ『ここはガス室でした』と言っているだけで、誰がそう証明したのかは全く表示されてない。
なぜか?
それは、ガス室は技術的に不可能だと多数の専門家も証言しているからだ。
例えば、1985年 カナダのトロント地方裁判所では米国の専門家、ボストンの技術者フレッド・A・ロイヒターが『不可能』だという調査結果をまとめた『ロイヒタ―・レポート』を提出している。
ロイヒターは、米国ミズーリ州立刑務所のガス室設計を行ったガス室の第一人者で、米国人だ。
アウシュヴィッツをはじめとした全ての収容所には、千人単位の死体を焼く焼却炉もなければ、灰を捨てる場所もない。
そもそも灰になるまで焼く燃料もない。
もし燃料が豊富ならば、ドイツ軍が燃料不足で使える戦車を捨てまくった事実と矛盾が生じる。
ガス室が無ければ、ガス室の設計図も存在しない。
ガス室どころか絶滅計画の予算すら配備されてなかったことがわかっている。
なぜガス室とされている部屋、つまり、今日ポーランド当局が「ガス室」として公開しているアウシュヴィッツの部屋には設備がまったくないのか?
この答えは簡単。
この部屋はガス室ではなく、死体安置室として作られたからだ。
そして、死体安置室の設計図は存在する。
ナチスは病死した囚人を死体安置室に置いていた。
だから死体から毒が検出されなかった
どうだ? この推理に矛盾点はあるか?」
「……」
「死体安置室として設計されたことは設計図からも明らかだが、これが死体安置室として使われていたことの根拠はまだある。
『チクロンB』から発生する青酸ガスは、コンクリートの天井、壁、床などに浸透して残留し、コンクリートの成分や鉄筋と結合してシアン化合物を形成する。
もしアウシュヴィッツのガス室と呼ばれている部屋で、『チクロンB』によって人間が殺されたならば、この部屋からシアン化合物が発見されるはずだ。
ロイヒタ―の調査は1988年に実施されたのだから、発見されるのが当然だな。
そうだろう?」
「う、うん……」
「しかし、ツンデル裁判で提出された『ロイヒター・レポート』によれば、アウシュヴィッツのガス室からはシアン化合物がほとんど発見されなかった
『ガス室』と称されていた建物、または建物跡からは、まったくまたは「ごく微量」(サンプル1キログラムに最高で7.9ミリグラム)のシアン化合物しか検出されなかったのだ。
その一方で、『虱駆除室』からは、明確に大量のシアン化合物(サンプル1キログラムに1050ミリグラム)の残留が検出された」
「ちょっと待ってよ。
ガス室のシアン化合物の量と、虱駆除室のシアン化合物の量が一致しないのは、ただ単に青酸ガスの量が違うだけかもしれないわ。
両者を比べるだけじゃ断定はできないわよ」
「いい点に気づいたな。
ロイヒタ―・レポートが公開され、何人かの研究者がお前と同じことを指摘した」
「つまり、1)と3)の数字がほぼ一致しなければ、ガス室の殺人を否定できないということだそうだ。
また、ロイヒタ―・レポートでは1)の量がゼロではない理由として、アウシュヴィッツは建物全部が一度消毒されたことがあり、そのときに作られた化合物ではないかという推測を立てた。
というわけで、別のチームのよってロイヒタ―・レポートと同じ調査方法が実施された。
これは、現在2つのチームが確認されている。
一つは、ポーランドのクラコフに在る法医学研究所の法化学者たちが行なった分析。
もう一つは、ドイツのマックス・プランク研究所の研究者であったゲルマール・ルドルフが行なった分析。
そして、前者のクラコフ法医学研究所の法化学者たちはホロコースト肯定派の化学者チームだ。
この二つのチームによって、1)と3)が調べられたわけだが、その結果、1)と3)のシアン化合物の量が一ほぼ致するという結果が得られた。
ホロコースト肯定派の研究チームは、ロイヒタ―の説を覆すつもりが、結果的にロイヒタ―・レポートが正しいことを立証してしまったのだ。
よって、ロイヒタ―・レポートの結果そのものに異論を唱えているホロコースト肯定派はいないのが現状だ」
「えーとそれって、つまり……」
「簡単だろ。
今のアウシュヴィッツで公開してるガス室は偽者だっつーことじゃねぇか」
「現在のアウシュヴィッツ博物館が『ガス室は本物である』という専門家のお墨付きを取らない最大の理由はそれなんだ。
過去に、アウシュヴィッツ博物館は、近くのクラコウ市にある法医学調査研究所に同様の調査を依頼したこともある。
先ほどのホロコースト肯定派チームだな。
その報告書の全文英訳が『歴史見直しジャーナル』(91夏)にのっている。
「“ホロコースト否定論”とはなにか」では、「いわゆるガス室ではゼロか微量のシアン化合物しか発見できないというロイヒター報告を裏づける」結果だと評価している。
つまり、お墨付きを取らないのではなく、取れないというのが本当のところなのだ。
データとは非情なものだな。
アウシュヴィッツが歴史博物館などではなく、史上類を見ないほどのインチキ博物館であることがばれてしまったわけだ」
「……」
「調べれば調べるほど、絶滅刑務所を立証する物的証拠が全くないことがわかってくる。
そして、大戦中のアウシュヴィッツ刑務所には度々『囚人の死亡率を下げろ』という命令が下っていた。
これを証明する書類は存在するのだ」
参考資料: SSの収容所管理局が1942年12月28日にアウシュヴィッツその他に出した命令書
「収容所医師は囚人の栄養状態に関して、これまで以上に監視すべきである。そして行政府と協力しながら、収容所司令官に待遇改善案を提出すべきである。収容所医師は、さまざまな分野における労働条件をできるだけ改善するよう取り計らねばならない」
参考資料: ドイツの公的収容所(アウシュヴィッツ含む)の規則
「収容所に新しく入ってきた人々は、完全な医学検査を受けねばならない。
そしてもし彼らの健康状態に疑問がある場合、観察のために隔離場所に送られねばならない。
病人であると申告した囚人は即日、収容所医師によって検査を受けねばならない。
必要であれば,医師は囚人を病院、または特別治療室へと移送しなければならない。
収容所医師は食事準備、あるいは供給される食料の質に関して、定期的に検査しなければならない。
そして欠陥があれば収容所司令官に報告しなければならない。
事故が起きた場合,囚人の治療には特別な配慮が加えられねばならない。
それは囚人の生産性を十分に保っておくためである。
釈放される囚人、あるいは他の収容所へ移送される囚人は、医学検査のために、まず収容所医師の所へ行かねばならない」
「このような命令が下ったのはなぜか?
それはアウシュヴィッツ刑務所が絶滅刑務所ではなく、強制労働所だったことが理由として挙げられる。
このアウシュヴィッツは、石炭からガソリンを作る軍事工場だったのだ。
日本でも、松の木の根をほって、『松根油』という代用品までつくったほど、枢軸国は石油資源に餓えていた。
それを証明することは容易にできるし、歴史修正主義者たちの主張はまさにそれなのだ。
これらはアウシュヴィッツだけではなく、その他全ての刑務所にも共通して言えることだ。
さらに興味深いことに、世界ではじめに絶滅計画を否定した歴史修正主義者はフランス・レジスタンスの英雄ポール・ラッシニエだった」
Paul Rassinier(1906〜1967)
「彼は元々は地理学者で、左翼思想の持ち主だ。
対ドイツ・レジスタンス活動の故に、ドイツの秘密警察に捕らえられ、ブーヒェンヴァルト収容所などに入れられ、戦争末期にはチフスにかかるなど、かなりの辛酸を舐めさせられている。
そんな彼が最初のリヴィジョニストだったというのは実に面白い話じゃないか。
可愛そうにフランスの英雄は、あっという間にナチスのスパイにされてしまった。
無理もないがな。
その代わり、『ホロコースト見直し論の父』と呼ばれており、かえって名声は上がったかもしれん。
また、ラッシニエは『ヨーロッパのユダヤ人のドラマ』という本の冒頭で、前出のガス室肯定派の重鎮ヒルバーグの数字の自己矛盾をいくつか指摘している。
それによるとヒルバーグは、ユダヤ人犠牲者の総数を『600万人』ではなくて、『510万人』にしたり、『540万7400人』にしたりしている。
ヒルバーグがインチキ学者であることは、トロント裁判でばれてしまったわけだが、その十数年前から怪しい学者として信用が低かったようだな。
ヒルバーグは、年月が経つ度に、言ってることがだんだんおかしくなっているのだが、まあそれは無理も無いだろう。
ユダヤも必死なのだ。
だが、状況はユダヤにとって悪くなる一方だ。
ソ連崩壊によってそれまでナチスがやったとされて来た虐殺が実はソ連の仕業だったり、またはポーランドの仕業だったりしたことがバレてきて、ユダヤ人犠牲者の数はどんどん変化している。
そんなこんなで、ユダヤ人が何人死んだかは神のみぞ知るというのが実状なのだ」
「つまり、ホロコースト肯定派も正確な犠牲者数はわかっていないってことなのね」
「そういうことだな。
ところで、アウシュヴィッツ刑務所では結局多くの死者が出たことは事実だ。
ここが絶滅刑務所でないのなら、なぜあれほど多くの死者が出たのか?
ホロコースト肯定派は言う。
やはりナチスは絶滅政策を取っていたのだと。
だが、この謎も解けている。
なぜ多くの死者が出たか?
これを裏付ける証拠が多数公開されている。
たとえば、1943年9月4日のドイツ国内テレックス・メッセージが残っている。
これはSS経済・管理主局の労働部の部長が出したメッセージで、それによればアウシュヴィッツの2万5000人の囚人のうち、3581人だけが労働可能であり、残りの囚人は全て働くことができなかったのだ。
動けない囚人の約86パーセントはユダヤ人で、約2万1500人に当たる」
「つまり、アウシュヴィッツ刑務所の囚人はもともと瀕死の病人が多かったってことなわけ?」
「その通り。
ナチスはユダヤ人を絶滅させようとしていたと言われているが、実際のナチスはユダヤ人を生かそうしていたのだ。
アウシュヴィッツが瀕死の病人の集まりだったことを裏付ける証拠はたくさんある。
例えば、1944年4月5日に出された「アウシュヴィッツ安全対策」という秘密報告書がある。
この報告書は収容所責任者オスヴァルト・パウルから、SS長官ハインリヒ・ヒムラーに送られた。
パウルはこの中で、アウシュヴィッツ収用所には全体で6万7000人の囚人が存在し、そのうちの1万8000人は病人か不具者であると述べている。
アウシュヴィッツは三つの部分から成り立っている。
第2アウシュヴィッツ 、通称ビルケナウは絶滅収容所として有名だが、そこには3万6000人が収容されていた。
そのうちの大部分は女性であり、約1万5000人は働くことができなかったのだ。
なぜ働けない人間がそんなに多いのか?
それはビルケナウが主に働くことのできないユダヤ人のために建設された収容所だからだ。
そこには病人や老人、あるいは他の収容所への移送を待つ人々が収容された。
この説は米国ノースウェスタン大学のアーサー・バッツ博士が導いた説で、彼は「ビルケナウでの死亡率が異常に高かったのも、もともと病人や老人が送り込まれたからである」と述べている」
「うーん、調べれば調べるほど学校で教えてる歴史がいい加減なものだってことがわかってくるわね。
でもその働けない人たちを安楽死させるためにガスを使ったんじゃない?」
「毒ガスで殺された死体が一体もないのにか?」
「あ、そっか。うーん……」
「収容所内の死亡率が高かったのは、チフスという病気が原因だったのは間違いない。
それについて最も明確な報告を行ったのは、恐らくジョン・E・ゴードン博士だ。
彼はハーバード大学医学部で、予防医学・疫病学の教授を務めていた。
ゴードン博士は1945年、米軍のドイツ侵攻に同行し、1948年には『ドイツの強制収容所・牢獄ではチフスが広がっていた』という報告書を提出した。
チフスが広がった原因について、彼は次のように述べている。
『ドイツは混乱状態にあった.都市は全て破壊され,軍の侵攻に伴い、生活状況は壊滅した。それにより、病気が蔓延した.衛生状態は悪く、公共設備は大きく崩壊し、食料の供給・分配量は少なく、住宅事情は悪化し、あらゆる場所で秩序・規律が失われていた。さらに重要なことに、どの時代のどんな国も経験したことのないような人口変動が起こりつつあった』
「ソ連がドイツ領に侵入し、貴重な労働力であるユダヤ人たちは別の収容所に移されることになった。
だが、その過程で疫病が蔓延し、物資も届かなかったことも重なって多数の死者が出たというわけだ。
このゴードン博士の言葉は、ラッセル・バートン医師の言葉とも符合する。
バートン医師は現在でも世界的に知られた心理学者で、彼は1945年、若き医学生としてイギリス軍と共にベルゲン・ベルゼン収容所入りし、病にかかった生存者の看護を自ら買って出た。
彼は1985年トロント裁判所で証言台に立ち、次のように述べた。」
『第二次世界大戦中、ベルゲン・ベルゼン強制収容所で死んだ何千もの囚人は、故意に餓死させられたのではなく、病に倒れたのです。
私は収容所に入るとすぐ、故意の餓死の可能性について考えました。
しかし設備の行き届いた台所注意深く管理された食卓などを調査した結果、そのような可能性がないことに気づきました。1942年以降、きちんと整備された台所・食卓で、毎日調理が行われ、食事が提供されていたのです』
「つまり……ナチスにユダヤ人を殺す意図はなかったってこと?」
「そういうことになるな。
少なくとも、ベルゲン・ベルゼン収容所は絶滅刑務所ではなかったということは確かなようだ。
これは肯定派の学者たちの見解も一致している。
ナチスがユダヤ迫害を実行していたのは否定しないが、ユダヤ絶滅計画なんてものはただの言いがかりに過ぎないことが、調べれば調べるほどわかってくる。
この手の研究成果が公になれば、まず間違いなくホロコースト物語は捏造であるということが一般人にも受け入れられるだろう。
そもそも、アウシュヴィッツは元々 絶滅刑務所として有名ではなかった。
1960年代までは、絶滅刑務所と言えばドイツ国内のダッハウのほうが有名だったのだ。
だが、西側に所属したダッハウは一般公開され、様々な調査からどう考えて絶滅刑務所ではないということが肯定派・否定派の一致した認識になった。
ダッハウのガス室には2種類ある。
一つは衣服などのシラミ駆除の目的で戦争中使われていた駆虫用のガス室(delousing gas chamber)
もう一つは人体実験用のガス室」
参考資料 ダッハウのジグムンド・ラッシャー医師からヒムラーに送られたメモ
コゴン他「ナチ大量殺人」1993年 p.202より
ご存じのように、リンツ(ハルトハイム)で使われたのと同じ設備(ガス室)が、ダッハウ強制収容所にも建設されました。しかるに「病弱者の輸送」は、ある種の部屋で、どのみち終点となります。我々の多種の戦闘用ガスのいくつかを、この作戦にかかわる特別の人間たちに対して、テストできないかどうか、お尋ねする次第です。現在までのところ動物実験と、これらのガスの製造中の事故死報告しかありません。以上の一節により、この手紙は「機密」と印してお送りしました。」
「このように、殺人能力があるガス室は、戦闘用データを収集するための実験用のガス室だ。
これは絶滅計画とは到底言えない。
なぜなら、現在でも死刑囚で人体実験することは行われているからだ。
さらに言えば、連合軍はドイツ軍から押収した人体実験のデータを利用していた。
人体実験で一番酷いのは、どう考えても広島・長崎の原爆だろう。
あれが人体実験だったことは、すでにアメリカの一次資料から明らかになっている。
それはそれとして、このダッハウの人体実験用のガス室だが、実は一度も使われていないことも明らかになっている」
「使われてない? じゃあ有名なシャワー室は?」
「シャワー室はシャワー室だろう。
それ以上でもそれ以下でもない。
現在でもドイツのダッハウは観光名所になっているが、ダッハウ記念館パンフレットにはこのように書いてある。
「このガス室はシャワー室を装って作られていますが、一度も使われたことがありませんでした」
「だめじゃん」
「ナチスは強制収容所に人間を集め、それを絶滅刑務所で処理したと言われている。
だが、調査をしてみれば絶滅刑務所などと呼べるものはドイツ国内には存在していなかった。
ナチ・ハンター サイモン・ヴィーゼンタールも1975年『ドイツ国内に絶滅収容所はなかった』と記している」
「そこで絶滅刑務所の候補に上がったのがアウシュヴィッツね」
「そうだ。
当時のアウシュヴィッツはソ連が公開を拒否していたため、調査ができなかった。
だからこの刑務所が絶滅刑務所にされてしまったわけだ。
もっとも、1985年のトロント裁判で、アウシュヴィッツが絶滅刑務所であるということが立証できなくなってしまったため、もはやガス室肯定派に残された道は人格攻撃と偽情報、あとは話題そのものへの弾圧くらいしか残っていないのだ」
「気になったんだけど、ガス室否定派の根拠って、1985年のトロント裁判がかなりの根拠になってるけど、なんでユダヤ側はそんな不利なことを受けてたったわけ?
公平な条件で討論すれば負けるのは確実なんでしょう?」
「まあな」
「ならなんで裁判なんて受けたのよ?」
「うむ。このカナダで行われたトロント裁判はツンデル裁判とも呼ばれている。
エルンスト・ツンデルという人物を知っているか?」
Ernst Zundel
「UFOはナチスが作ったと主張して、南極にあるUFO基地探検ツアーを計画した男だな」
「……だめじゃん」
「……貴様は人格攻撃をするつもりか?」
「……人格攻撃、かなぁ?」
「ユダヤ人お得意の人格攻撃……やることが汚いぜ」
「あたしは日本人なんだけど……」
「冗談はさておき、このエルンスト・ツンデルという人物はイラスト・レイターを勤しむドイツ系カナダ人だ。
このツンデルが変人なのは言うまでもないが、それはどうでもいい。
事件はツンデルがカナダで、『Did Six Million Really Die?』(「六百万人は本当に死んだか?」)という本を読んだことからはじまった。
この本は、ハーウッドというペンネームのイギリス人歴史家が書いた文書で、いわゆる『ホロコースト』に正面から疑問を投げかける内容の出版物だった。
元は左翼的な人物だったツンデルは驚き、この文書をカナダやドイツで広めようと決意する。
そして、彼は、この出版物(「六百万人は本当に死んだか?」)を郵便によってカナダ国内とドイツで大量に配布するのだが、これに怒ったカナダ国内のシオニスト・グループが、ツンデルにこの行為をやめさせようとして起こしたのが、ツンデル裁判の始まりだった」
「なんでカナダで手に入れた出版物を宣伝するのがダメなの?」
「ツンデルを訴えたシオニスト・グループは、当時、カナダの刑法に「虚偽情報の流布」を禁じる規定が有った事を利用し、ツンデルは虚偽情報(false news)を流布している、として彼(ツンデル)を告発する、という手法を採った。
そして、カナダの郵便当局に、ツンデルの出す郵便物を配達するな、と言う訴えを起こしたのだが、当然ツンデル側は反発した。
当然だ。
なんでイギリス人が書いた本を宣伝するのが犯罪なのだ。
もしホロコーストの見直しが犯罪ならば、それは書いたイギリス人に適応されるべきだろう。
だが、そうなるとシオニストは英国を敵に回さねばならなくなる。
で、またもや敗戦国のドイツを虐めようとするわけだ」
「くそ……イタリアさえ……」
「こうして裁判が始まったのだが、この様な流れの結果、この裁判の争点は、ツンデルが配布した印刷物(「六百万人は本当に死んだか?」)の内容は虚偽情報なのか?という点に集約される事と成った。
『ホロコースト』の内容に疑問を投じるものであった為、この裁判では、『ホロコースト』の真偽を原告側(シオニスト・グループ)と被告側(ツンデル)が、法廷で論争しあうという、前代未聞の展開が見られる事と成ったわけだ。
この裁判が重要なのは、こうした経緯によって、原告側と弁護側が、双方の主張を裏付ける目的で、証人を多数喚問し合った点にある。
即ち、それぞれの主張を裏付ける歴史家、ユダヤ人、元被収容者、化学者、航空写真専門家、火葬業者、法律家など、様々な分野の人々が双方の証人として法廷に登場し宣誓の上、証言をし合う事となったことだ。
その中には、 例えば、『ガス室』肯定派歴史家の重鎮であるアメリカの歴史学者ラウル・ヒルバーグなども含まれていた。
これがトロント裁判の概要だ。
先ほど私がガス室否定の根拠にした情報は、この裁判で公に記録された公式データということになる。
ツンデル裁判自体について言えば、一審判決では15ヶ月、二審では9ヶ月の禁固刑判決がツンデルに出されたものの、
『歴史見直し研究所』の『ニューズレター』(92・10)によれば、ツンデル側は1992年8月27日に最高裁で勝利し、ツンデルの無罪が確定している。
最高裁の判決全員一致ではなくて、四対三のきわどい過半数だが、この判決は、虚偽情報流布を禁じた当時のカナダ刑法の規定その物が憲法に違反すると判断し、廃止させたのだから、司法的にはツンデルの圧勝だったわけだ。
ただし、この裁判でカナダ最高裁は、ツンデル側が証拠として提出したロイヒター・レポートを採用していない」
「なんで? ロイヒターって、さっき出てきたガス室専門家の米国人でしょ?
アウシュヴィッツのガス室が偽者ってことを裏付ける報告書なんて、ホロコーストの有無を決定付ける最重要な報告書じゃない。
なんでそんな重要なものを採用しないのよ」
「重要すぎるからでしょ。
それを裁判で使えば、カナダはアウシュヴィッツが絶滅刑務所ではないことを自身の手で証明してしまうことになる。
そんなことになればカナダの損益は計りしれないわ。
ま、政治が司法を捻じ曲げたってことのいい例ね」
「連合国史観の歴史家たちが「絶滅収容所」と呼んでいるのは、
の六ヶ所だ。
しかし、この内の3)から6)には、現在、「ガス室」の実物とされる物は「現存」しない。
ドイツが隠滅したので残っていないのだそうだ。
連合国側がそう言ってるだけだがな。
ポーランド政府が「ガス室」と主張する建造物がとにもかくにも「現存」し、公開されているのは、1)と2)であるが、そこで公開されている自称「ガス室」を実地検証したのが、ロイヒター・レポートだ。
その見解は前述の通り、『毒ガス処刑はあり得ない』ということだった。
もし、このロイヒター・レポートが採用されれば、世界にはガス室が一つも現存していないことがカナダの公式見解となってしまう。
カナダはそれを恐れたのだ。
ユダヤを敵に回せば、自動的にアメリカを敵に回すことになるからな。
最高裁の裁判官がどれほど悩んだだろうか。
司法を取るか、国を取るか。
事は歴史を左右する重大な決定だ。
そう考えれば、ロイヒター・レポートを採用しなかったことも同情の余地があると言えるだろう」
「まあ、なんて不公平な裁判なんでしょう。
ロイヒタ―さんの報告書を採用しないなんて。
これがカナダの最高裁ですかぁ?
カナダの裁判所にはモラルなんて皆無なんですね。
最高裁判所なんて名乗らず、宗教裁判所と名乗ったほうがいいんじゃないですか、くすくす……」
「そこまで言うか?」
「犬が溺れたら棒で叩けって諺があるでしょう?」
「なんじゃそりゃ?」
「だからコリアンネタはやめろよ」
「アイゴー!」
「……」
「ではそろそろ『絶滅刑務所で何人死んだのか?』という結論を出すとしよう。
絶滅刑務所は、一応は刑務所だから必ず何人死んだのかという書類があるはずだ。
歴史学では、当事者が当時に明確な目的のもとに記録したものを一次資料という。
戦後、ソ連はドイツからこれらの一次資料を全て押収してしまい、犠牲者の正確な数字はわからなかった。
だが、トロント裁判の影響で、ソ連がそれらの一次資料を公開し、一次資料から絶滅刑務所の死者数が調査された。
1991年3月3日付けのニューヨーク・タイムスには、その調査結果が載せられている。
今回の授業ではこの数字を引用しようと思う」
「ニューヨーク・タイムスなら信用できそうだな。
ありゃユダヤ系の新聞だから。
で、どうなんだ?」
「それによると、1935年から1945年初頭までのナチス・ドイツの收容所における全死者の合計は、403,713名(約40万人)
もちろんこの数はアウシュヴィッツ刑務所を含む。
アウシュヴィッツ刑務所は73,137名(約7万4千人)、そのうちのユダヤ人は38,031人だそうだ。
そして毒ガスで死んだ死体が一体も確認されていないことからわかるように、死亡の原因は大半が餓えと病によるもので、絶滅計画など影も形もない。
この数字が捏造の可能性は低いだろう。
そんなことをしても自分たちが困るだけでメリットがない
ユダヤ人の数はガソリンの生産力を意味するからな。
この数字がデタラメでは、補給作戦も満足に立てられん。
戦況が酷くなれば酷くなるほど、ガソリンの残量はきっちりと把握しておく必要があるのは当然だ」
「それなら、戦況が悪化してユダヤ人に分ける予算がなくなったから、意図的に餓死させたという説は筋が通りませんね。
戦争末期の時期では、ユダヤ人労働者は足りないくらいだったでしょうに」
「そうだな。
餓死させたという説も、命令書がないから立証できないので、単なる可能性と判断せざるを得ないな。
アウシュヴィッツの死者は7万4千人だという根拠はニューヨークタイムスだが、フランスの歴史的修正主義ロベール・フォーリソンが1995年12月10日に発表した「Robert Faurisson, How many deaths at Auschwitz?(ロベール・フォーリソン アウシュヴィッツの死者は何人か?)」によれば、この7万4千人という数字は間違いで、6万9千人が正しいとか書いてあるが、どっちが正しいのかはわたしにはわからん。
というわけで、今回はニューヨークタイムスの数字を信用しようと思う」
「いい加減ねぇ」
「仕方あるまい。
ドイツの資料が正しくても、それを読んだ人間が間違えていたら意味がないのだからな。
フォーリソンが言うには、ドイツの資料がいい加減なのではなく、それを編集したジャーナリストが間違えているらしいが、どっちにしろ、それは専門家による検証が必要になってしまう。
さて、この授業におけるホロコーストとは『ユダヤ民族絶滅計画』であると定義した。
だが今までのことから、絶滅計画は物的証拠がないため立証不可能ということになるわけだ。
そして、現在の法治国家では、『立証不可能なものは存在しない』と考えられる。
よって……
ホロコーストはなかった
というのが私の結論だ」
「うーん……意外な結論ね」
「不可能を消去した後、残ったものが如何に突飛であろうとも真実なのだ」
「シャーロック・ホームズですね」
「ま、早い話証拠がないから無罪っつーこったろ。
簡単なことじゃねぇか」
「身もフタもない言い方だけど……結局そういうことなのよね」
「所詮、捏造なんてものは実は単純なトリックで、それらの多くは人々の思考停止に頼るものだ。
従って、トリックの中身を知っていれば誰だって簡単に解ける。
だが、ここまで来るまでには多くの人たちの犠牲と何十年の時間が必要だった。
一体何人のジャーナリストたちが社会的に抹殺され、苦しみながらこの結論を出したものか。
『王様は裸だ』と言っても殺されない世界がどれだけ素晴らしいものなのか。
言論の自由がいかに崇高で素晴らしいものなのか。
それがよく分かる話だな。
とにかく公平な条件で戦えば、捏造なんてものは簡単に暴ける。
公的かつ公平な裁判が全世界公開の元に行われれば、ドイツの『ユダヤ人絶滅計画を実行した罪』の無罪は間違いなく勝ち取れる。
なにせ物的証拠が全然足りないのだからな。
現にツンデル裁判は無罪だったではないか。
このような公平な裁判の実施を訴える人たちは現実にいるが、それは叶わず終いだ。
要するに、難しいのは、どうやって相手を公平な条件の場へ引きずり出すか。
最初から公平な裁判が保障されている個人レベルの裁判とは、ここが全く違うのだ。
まず、その手の話題を口にすること自体タブーでは、どうにもならん。
それでも近年はマシな状況になってきたと言えるだろう。
ユダヤの捏造は確実に暴露され始めているのだからな。
そしてユダヤ自身の手でそれが認められつつある。
だが、それを隠そうと必死な連中がいることもまた然りだ」
「仕返しが怖いからな。
捏造のトリックを暴露しようとすれば、合法違法を問わず、あらゆる手段を使って潰しにかかってくるだろう。
エルンスト・ツンデルはホロコーストを否定した内容が書かれている自分のサイトを、政府によって潰されたと聞く。
明らかに法を無視してしるのは政府だというのに……。
これは生存競争だ。
血を流さない戦争だな」
「……。
1995年4月25日の夜,ドイツ国防軍の退役軍人で、化学技師であるラインハルト・エルツナー (当時75才) はドイツ英雄記念堂の階段へと歩いて行き、そこで可燃性の液体を自らの身体に振りかけ、焼身自殺を行った。
12時間後、彼は死亡した。
彼が残した遺書が公開されている」
参考資料: 元ドイツ国防軍 ラインハルト・エルツナーの遺書
「50年間、ドイツ民族は絶えず否定され、悪魔と呼ばれてきた。もうたくさんだ。
50年間、ドイツ退役軍人には絶えず侮辱が浴びせられてきた。もうたくさんだ。
私はもう75才で大したことはできない。
しかし私は焼身自殺によって明確な呼びかけを行い、人々に考える機会を与えることはできるだろう。
これによってドイツ人が一人でも目覚め、真実への道を発見するなら、私の自己犠牲は無駄ではなかったことになるだろう」
「……」
「50年間、悪質な洗脳によって自虐史観に苦しめられた日本人には、ラインハルト・エルツナーの気持ちがよく分かると思う。
この手の話に日本人は弱い。
違うか?」
「まあね」
「アメリカ人の25%がホロコースト物語に疑問を持っていることからも、アメリカでは真実を知ろうとする傾向が強い。
記録を見れば、あのニュルンベルク裁判でさえ、当時のアメリカ議会で評判が悪かったことがわかっている」
参考資料 米国人マーク・ウィーバー著「ニュルンベルク裁判とホロコースト」より
「ニュルンベルク裁判は、この歴史のページをわれわれが永遠に恥としなければならないほどアングロ・サクソンの正義の原則に反しており、不愉快きわまりない。……ニュルンベルクの茶番狂言は復讐政策の最悪の表現だ」
「このようなことが議会で発言できるというのは、米国が優れた民主主義国家の証であることの証明だと思う。
日本の議会で南京大虐殺の否定発言ができるだろうか?
大東亜戦争を肯定するような発言ができるだろうか?
できないだろう。
米国の悪事が多いのは、それを隠そうとしないからだ。
米国は傲慢な国だが、世界から好かれているのはこの自浄能力の高さにあると思う」
「うさ! うさ! うさ! うさ! うさ!」
「だが、あまりにも傲慢なその態度に世界中がムカついていることも確かだ。
あの国は一度くらいボコボコにブチのめされた方がいいだろう」
「……をい」
「これを見ればあの国のトップがどれほど頭が悪いかよくわかるぞ」
参考資料: ヤフーニュース(2003年5月31日)より
【クラクフ(ポーランド)31日時事】ポーランドを訪れているブッシュ米大統領は31日、ナチス・ドイツにユダヤ人らが大量殺害されたクラクフ郊外のアウシュヴィッツ強制収容所跡などを訪れた。
大統領は訪問後、記者団に対し「数百万人がここで殺された。これは、悪の力がこの世に存在し、悪の力と対決しなければならないという現実を想起させる」と述べた。
「……」
「あの馬鹿→ をなんとかしろ。
世界中の学者やジャーナリストたちが執念で暴いた歴史の事実が全てぶち壊しじゃないか。
アウシュヴィッツで何百万人も死んだだと?
大統領のくせに、ニューヨーク・タイムスも読んでないのか、あいつは……」
「何言ってるのよ。
小学4年生レベルの言語能力しかない人間がニューヨークタイムズなんて読めるわけないじゃない」
「……」
「なんでそんな人間が大統領に選ばれるのだ? 相変わらず不思議な国だ」
「うさ! うさ! うさ! うさ! うさ!」
「むぅ……アメリカ人はやはり馬鹿かもしれん……」
「間違いねぇ、アメ公は馬鹿だ」
「ま、いつものことだけどな」
「時が熱狂と偏見をやわらげたあかつきには、また理性が虚偽からその仮面を剥ぎとったあかつきには、そのときこそ正義の女神は、その秤を平衡に保ちながら、過去の賞罰の多くに、そのところを変えることを要求するだろう」
「♪ 神様なんてどこか気まぐれだから、当てにするなよ ♪」
「……」
「ダメじゃん」
「っていうか今の誰?」
「……。
成功とは、神様から与えられるものじゃない」
「お、神様頼みはやめたのかい?」
「Success consists of going from failure to failure without loss of enthusiasm.(成功とは、意欲を失わずに失敗に次ぐ失敗を繰り返すことだ)
And the only thing we have to fear is fear itself. (そして、我々が恐れなければならない唯一のことは、恐れそのものなのだ)
We shall never surrender. (我々は決して降伏しない)」
Never give in. Never. Never. Never. Never.(絶対に屈服してはならないのだ。絶対に、絶対に、絶対に、絶対に)」
「なんで最後はチャーチルさん なんでしょうか?
その前にはルーズベルトさん や、パルさん も入ってますし。
「パクリばっかだな」
「きっとアレですよ。ウリナラ起源」
「だからコリアンネタはやめろよ」
「アイゴー!」
「そればっかだね、君たちも」
「Yes Yes Yes…Oh,my god…」
「なんのこっちゃ」
「ところで、絶滅計画ってのが嘘なら、ナチスは何をやろうとしてたわけ?」
「うむ、それはユダヤ人の東方移住だ」
「ドイツから見て東方っていうと……ロシア?」
「そうだ。
ドイツは欧州のユダヤ人をロシアに強制移住させようとしていたのだ。
第二次世界大戦の終わり、連合国は膨大なドイツ文書を没収した。
そしてそこには、戦争中のドイツによるユダヤ人政策が記されていた。
この政策は一般的には『最終解決』と呼ばれている。
だがこの最終解決は、ユダヤ民族絶滅計画ではなく、ユダヤ民族強制移住だったのだ。
例えばドイツ外務省が1942年8月21日に提出した極秘の覚書を見てみよう」
参考資料:1942年8月21日 ドイツ外務省の極秘書類より
「この戦争により、ドイツはヨーロッパにおけるユダヤ人問題を解決する機会、及びその義務を持つことになった。ユダヤ人をヨーロッパから移住させる政策は,ヒムラーSS(Schutzstaffel=親衛隊)長官の協力の下、進められている」
「労働力が不足しており、東部へ移送されたユダヤ人だけでは不十分である」
参考資料:ドイツ外務大臣リッベントロープ 1942年8月21日 ドイツ外務省の極秘書類より
「この戦争が終われば、ユダヤ人は全員ヨーロッパを離れねばならないだろう。これはヒトラー総統の断固たる決断であり、ユダヤ問題を解決する唯一の方法である。世界規模の大きな解決策こそ求められているのであり、個々の小さな対策では話にならない」
参考資料:1942年8月21日 ドイツ外務省の極秘書類より
「ユダヤ人のポーランドへの移送は、完全解決への第一ステップであり、短期的措置にすぎない。技術的問題が解決するとすぐに、ユダヤ人はさらにソ連東部領へと移送されるだろう」
「他にもこんなものがある」
参考資料: ドイツ国防軍第6軍ライヘナウ元帥指令(1941年10月10日) 芝健介「武装SS」(講談社選書メチエ)より
「(今回のドイツ軍による)ユダヤ・ボルシェビキ体制打倒の遠征の本質的目的は、この体制の権力装置を解体し、ヨーロッパ文化圏におけるその影響力を、永久に抹殺することにある」
参考資料: 同第11軍マンシュタイン将軍指令(1941年11月20日) 芝健介「武装SS」(講談社選書メチエ)より
「(今回のドイツ軍による)ユダヤ・ボルシェビキ体制打倒の遠征の本質的目的は、この体制の権力装置を解体し、ヨーロッパ文化圏におけるその影響力を、永久に抹殺することにある」
「絶滅計画が移送計画だったとしても、やはりナチスのやったことは肯定されないだろう。
しかし、絶滅計画で殺したのと、病気で死んだのでは政治的に全く意味が違う。
もしも『多くのユダヤ人が死んだことには変わらない』と言い張るなら、世界中の歴史の教科書にそう書けばいい。
ナチスはユダヤ人を東方へ移住させようとしたが、戦況が悪化して物資が届かなくなり、大戦末期になると多くのユダヤ人が餓えと病気で死んだ。
とな。
それが立証できる歴史だろう。
あと、欧州2000年の歴史を見れば、似たようなことは何度も起こっていることも書くべきだな。
イギリスやスペインは、ユダヤ人を全員国外追放してる。
それは15、16世紀のことだが、歴史を見れば、ユダヤ人を追い出す政策には、いくつも前例があるのだ。
だが、それを記述しないのは「ホロコースト物語が政治的な意味を持っている」と自分から言っているようなものだ。
ユダヤはドイツを人類史上最大の犯罪国とすることで被害者の特権を手に入れた。
そうとしか考えられない。
だが、それを言うと逮捕される」
参考資料: 1995年5月12日 週刊金曜日より
【「アウシュヴィッツの嘘」で懲役二年】
ドイツ国民民主党(NDP)のデッカート代表は、数百万人のコダイ人がナチスに殺されたというのは「ドイツ国民を永遠に貶めておきたいという者の説だ」といういわゆる「アウシュヴィッツの嘘」を主張して昨年起訴された。マンハイム裁判所は八月、情状も入れて執行猶予付懲役一年の判決を下した。これに対し連邦最高裁は一二月、「判決は寛大すぎる」「民族醜悪を煽った歴史に目を閉ざす者に寛大判決には値しない」として破棄しただけでなく、判決に加わった判事らを資格停止数カ月の処分にさえした。これを受けてカールスルーエ裁判所は四月末、デッカート被告を「ホロコースト否定の罪」で懲役二年とした。
参考資料: 1995年5月12日週間金曜日より
【ヒトラー誕生日を祝い逮捕】
四月二〇日はアドルフ・ヒトラーの誕生日でドイツ第三帝国時代は祝祭日とされた。今年、ニュールンベルクで祝賀会を開こうとした二七人が拘束されたのをはじめ、集会計画やスワスティカ(ナチシンボルのカギ十字)の陳列などで、全国で60人が逮捕された。
「……。
悲しいことに、ドイツは未だに敗戦国なのだ。
平和とは、敗戦国のままであることを意味する。
なんとかこの状況を変えたい。
祖国の冤罪を晴らしたい。
そう思うドイツ人は少なくないのだ。
だが、それはユダヤ人によって叶わない状態にある。
ユダヤ人の中には「自分たちは人類史上最大の悲劇を体験した民族だから特権が与えられて当然である」と考える連中が少なくないからだ。
そして、このユダヤの傲慢が日本にまで影響している。
ポケモンという形でな」
「そう言えばポケモンにイチャモンつけられたからだっけ。
ユダヤ批判の動機は」
「やれやれ、ポケモンのためにユダヤを敵に回すとは何考えてんだか……」
「わたしの行動の評価は歴史が下すだろう」
「便利な言葉っすね、それ」
「今さら何を言っても始まるまい。
鷲は舞い降りたのだ!」
「大尉、それを言うなら「サイは投げられた」なのでは?」
「……」
キ〜ン コ〜ン カ〜ン コ〜ン
「さて、終了の合図だ」
「誤魔化しましたね」
「なんのことかな?」
「待てぃ!」
「ん? なんだ復活したのか?」
「ふっ 私は殴られるのには慣れているのだ」
「……」
「何見てんのよ」
「別に」
「で、何の用だ?
もう授業は終了したぞ」
「まだまだ!
ホロコーストが嘘だったなら、アメリカはなんのためにドイツと戦ったんだ!
米軍兵士が戦えたのは、ナチスがユダヤ人を虐殺してるってのを本気にしたからなんだぞ!
なんとしても助けないといけないって思ったから戦えたんだ!」
「そりゃご苦労。
お前ら米兵は、ユダヤに利用されただけだ」
「くぅ!
認めない!私は認めないぞ!
必ず論破してやる!」
「ほぉ? この状況下でまだそんなことを言えるのか?」
「あなたの論理は穴だらけだ!必ず論破できる!」
「(ヒソヒソ)できるわけ? 死体がない、ガス室がない、命令書がない……
この状況でどうやって立証するのよ?」
「(ヒソヒソ)さぁ?」
「(ヒソヒソ)だって、立証できなきゃ自動的に負けでしょ?
どう考えても勝ち目ないわよ」
「(ヒソヒソ)それでも認めたくないんだろうよ。結果は見えてるけどな」
「面白い。
次回の授業で返り討ちにしてくれるわ。
米兵は楽しい幻を見ていただけに過ぎないということを教えてやる」
「んなことを認めたら米兵は泣くんじゃねぇか?
ただでさえ、真珠湾攻撃が米国の挑発の結果ってわかって凹んでんだからよ。
少しくらいは夢を見せてやってもいいと思うんだが……」
「ふん アメ公がそう簡単に凹むわけないだろう。
この機会に二度と立ち直れんくらいに叩き潰しておくべきだ」
「物凄い偏見ね……あれだけ自浄能力が高いとか言ってたのに……」
「……おいアルク、やめておいた方がいいぜ。
この手の話は議論しないことが最大の防御なんだからよ」
「何を言う。
我がフェルナンデス家は中世暗黒時代の頃から自由と平等のために戦ってきたんだ。
わたしには誇り高きフェルナンデスの血が流れている。
私の代でそれを断絶するわけにはいかない」
「……そうやって自爆してった連中は腐るほどいるんだけどなぁ……」
「ホラ、自爆はフランスの伝統ですし、アルクさんはフランス系だから自爆大好きなのも仕方ないんですよ」
「こっちはこっちで物凄い偏見ね。全部のフランス人がそーいうわけじゃないのに……」
「いいんじゃないの?面白そうだし」
「……ま、いっか」
「というわけで次回も――――」
「見てくれないと、暴れちゃうぞ」
「だからなんでスレイヤーズやっちゅーねん」
おまけ(声の出演)
Sturm und drang !!
ヴォルフ=F=シュナイダ― /関智一 「ドラゴン退治こそ騎士の務め!」
アルク=フェルナンデス /緑川光 「退治って……あれと戦う気か?」
ルクス=フランクリン /林原めぐみ 「ねーねー、あのお宝どうやって持って帰ろうか?」
リューシアナッサ=アンピトリーテ /水谷優子 「その前にどうやってここから逃げるんですか?」
ソフィア=パンタブルグ /榊原涼子 「そうだな……爆薬と戦車砲で吹き飛ばすしかないだろう」
Full metal panic !
相良宗介 / 関智一 「あとは日本赤軍なりテロ組織を名乗れば・・・」
千鳥かなめ / 雪乃五月 「どこの世界に靴箱を爆破する高校生がいるのよ!」
クルツ=ウェーバー /三木眞一郎 「君のハートを狙い撃ち、ズキュン」
メリッサ=マオ/根谷美智子 「馬鹿」