#1260/1770 研究室「パンドラの箱」
★タイトル (QYA33902) 96/11/13 22:59 ( 93)
ニツコー>66Q&A39番 三鷹板吉
★内容
5,700,000人も違う。ちなみに――「ホロコースト」プロパガンダに反して――誰かを絶滅させようという故意の試みなど存在しなかった。
前に言及したように、約600万人が死んだのだ。言を弄して否定しても彼らは生き返りはしない。
IHRはここで「誰かを絶滅させようという故意の試みなど存在しなかった」とハッキリ述べている。ナチスのガス室はヨーロッパ・ユダヤ人絶滅計画の手段であったにもかかわらず、IHRは明らかに、ガス室に関する疑問と絶滅計画に関する疑問とを別々にしてきた。
おそらくIHR所長グレッグ・ラビンは、これらの疑問を次のように説明したいのだろう。以前、これらの疑問について尋ねられた時には、ラビンは常に話題を変えようとし、ガス室のことを持ち出したのだ。だが、もしもラビンが本当に「誰かを絶滅させようという故意の試みなど存在しなかった」と確信しているのならば――ラビンは以下の疑問に対して、ガス室に言及することなく答えられたはずだ。
ハンス・フランク(三鷹注:ナチスのポーランド総督)日記(「ナチスの陰謀と侵略」 1946年 第1巻 pp.992,994より)
しかし、ユダヤ人をいかにすべきだろうか? 連中を「オストランド」(東方領地)の(再定住)村落に定住させられると思うか? 我々はベルリンで次のように言われた。悩むことなどあるか? 「オストランド」においても「帝国委員会(Reichkommissariat)」においても、我々が連中に出来ることは何もない。だから、勝手に連中を消してしまえ、と。
紳士諸君、私は諸君に、いかなる慈悲の感情も捨て去るよう求めたい。我々はユダヤ人を根絶せねばならない。帝国の機構を全体としてまっとうするために、連中を見つけ出し根絶可能なところでならどこででも。
350万人ものユダヤ人を、射殺することも毒殺することもできない。しかし、それでもなお我々は、なんとかして彼らを根絶せしめる処置をとることが可能だろう。
我々が120万人のユダヤ人に餓死を宣告したことなど、ほんの余白に記されるだけだろう。
1943年10月4日のポーゼンでのヒムラーの演説の録音テープが押収されている。(「主要戦犯裁判」 1948年 第29巻 p.145 最近の翻訳による)
私は今こそ、ユダヤ人の排出について語ろう。ユダヤ民族の絶滅についてだ。「ユダヤ民族は絶滅させられる」とは、言うにたやすいことの一つだ。党員は誰もが言うだろう。「ユダヤ人の除去、ユダヤ人の絶滅が我々の計画の一部だというのは、まさしく真実だ。我々はそれを遂行しつつある」と。
ゲッペルス(ロシナーの翻訳による「ゲッペルス日記」1948年 pp.86,147-148)
1942年2月14日:総統は、ヨーロッパのユダヤ人を情け容赦なく一掃する彼の決定を、今一度表明した。それに関して、神経質なセンチメンタリズムなどあってはならない。ユダヤ人は破滅に値するのであり、今こそその運命が彼らを襲ったのだ。彼らの絶滅は我々の敵の絶滅と同一歩調をとってなされるだろう。我々は、冷たい無慈悲さでもって、この過程を促進せねばならない。
1942年3月27日:手続きはきわめて野蛮なものであり、ここにより正確に描写すべきではない。ユダヤ人のうち残るのは、けして多くはないだろう。概して、彼らの約60%が消され、しかるに40%のみが強制労働に使用可能だ。
おそらく、ガス室についての疑問への寄り道(IHRの他の主張と同様にインチキだが、より入り組んだものである)抜きで、このような引用を扱うのはなんとも格好がつかないから、IHRは改訂版においては「誰かを絶滅させようという故意の試みなど存在しなかった」という一行を削除したのだろう。
これらの引用こそ、ナチス幹部の発言記録や日記中の「ユダヤ人絶滅の努力が存在した証拠」の一部です。間宮さんのレスがあまりにもタイミングが良すぎたので、三鷹との共謀を疑う人がいるのではないかと、ちょと心配です(笑)
IHRのラビンが話題をガス室にもっていきたがるのは、ガス室否定がホロコースト否定説において一番耳に通りやすい、いわば「サワリ」だからです。歴史に関する知識が乏しい読者に対し、ドイツの戦争目的は何だったとかヒトラーの演説は言葉の表面的な意味とは異なり云々とか講釈しても通じにくい。それよりも「ガス室など無かったのだ」と、一言で決めつけてしまう方がずっと簡単です。で、あとは「物証が無い。歴史学者は挙証責任を果たしていない」と馬鹿の一つ覚えのように繰り返していればいい。それで「ホロコーストの真実」を論じたつもりになれる、ちうワケです。
さらに、否定者のバイブルとも呼ばれる(笑)「ロイヒター報告」のごとき、ガス室の存在可能性を検証すると称する疑似科学的「検証」を巡る入り組んだ議論に相手を巻き込んでしまえば、「論争」は1年でも2年でも続けられる、というワケ。アウシュヴィッツのガス室と現代アメリカの処刑用ガス室との比較論など、その典型です。前者は後者の設計基準と安全基準を満たしていない、ゆえに前者は存在しなかった、証明終わり、と(笑) 事情を知っている人間にとっては単に馬鹿馬鹿しいだけですが、知らない人間には、それなりにもっともらしく聞こえるんですね。
美浜による付記:
「ユダヤ人を消したってのは『殺す』って意味じゃないのか?」
「そうとも読めるが、断定はできない。
そもそも『彼(=総統)の決定』というのは、ユダヤ人を欧州からロシアへ強制移動させることだ。
消えるってのは文字通り、『その場からいなくなる』って意味と受け取るべきだな」
参考資料: 1942年2月10日のドイツ外務省文書
(Der Krieg gegen die Sowjetunion hat inzwischen die Möglichkeit gegeben, andere Territorieren für die Endlösung zur Verfügung zu stellen. Demgemäß hat der Führer entschieden dass die Jueden nicht nach Madagaskar, sondern nach dem Osten abgeschoben werden sollen. Madagaskar braucht mithin nicht mehr für die Endlösung vorgesehen zu werden.)
(Nurenberg Document NG-3933)
「ソ連に対する戦争は、一方において、最終的解決の為に、別の土地が得られる可能性を生み出している。その結果、総統は、ユダヤ人達は、マダガスカルにではなく、東方に移住させられるべきであると決定された。マダガスカルは、最早、最終的解決との関係の中で考慮されるべきものではない。」
参考資料: 1942年8月21日 ドイツ外務省の極秘書類より
「この戦争により、ドイツはヨーロッパにおけるユダヤ人問題を解決する機会、及びその義務を持つことになった。ユダヤ人をヨーロッパから移住させる政策は,ヒムラーSS(Schutzstaffel=親衛隊)長官の協力の下、進められている」
「そして3つ目の間違い……
この日記が偽造であるということだ!」
「なんだと?」
「弁護人、この『ゲッベルス日記』が偽造されたものだという証拠はあるのですか?」
「もちろんです。
偽造されたという根拠は、アメリカ政府が『ゲッベルス日記が本物である』と保証していないからですよ」
参考資料: 『Did Six Million Really Die?』 著Richard E. Harwood
「Browning said that Goebbels did not write a memorandum", he wrote a "diary entry." Goebbels did not lay emphasis on the need for compulsory labor but said exactly the opposite; for example, on March 27, 1942, he wrote that 60% of the Jews will have to be liquidated and 40% used for forced labor. Browning admitted he had never checked the authenticity of the original Goebbels diaries but had accepted the commercial printed version. Historian Weber testified there was great doubt about the authenticity of the entire Goebbels diaries because they were typewritten. There was therefore no way to verify their authenticity. The U.S. Government itself indicated that it would take no responsibility for the accuracy of the diaries: the original clothbound edition contained a U.S. Government statement that it "neither warrants nor disclaims the authenticity of the manuscript". Browning relied on other documents such as the Seraphim report to show that the Germans did not put priority on using Jews for labor. Historian Weber disagreed with this opinion. In his view, the Jews were a valuable source of labor for the Germans; Himmler himself ordered that concentration camp inmates be used as extensively as possible in war production.」
和訳:『600万人は本当に死んだか?』
ブラウニングは、『ゲッベルスは「備忘録」を書いておらず、「日記」を書いた』と言った。ゲッベルスは強制労働の必要性を力説しておらず、しかし正反対の事を言った、と。例えば、1942年3月27日に、彼はユダヤ人の60%は浄化されなければならず、40%は強制労働に使われるだろうと書いていると。ブラウニングは、自分はそのゲッベルス日記の原本の信憑性を確認した事はないと認めたが、商業出版された版を受け入れていた。歴史家ウェーバーは、タイプ打ちで書かれているためゲッベルス日記全体の信憑性は極めて疑わしいと証言した。タイプ打ちだから、その信憑性を検査する方法がないと。合衆国政府自体がこの日記の正確さの責任を持てないと指摘している:原本の布装丁版には、「この写本の信憑性の保証も否定もしない」という合衆国政府の主張が含まれていると。ブラウニングは、Seraphim reportといった他の文書に依拠してドイツ人は労働力としてのユダヤ人の利用に優先順位を置いていないことを示した。歴史家ウェーバーはこの意見に同意しなかった。彼の見方によると、ユダヤ人はドイツ人にとって価値ある労働資源であった。ヒムラー自身が強制収容所の収容者を可能な限り広範な軍事生産に使うよう命令を下していると。